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動物のおしゃべり
作者:神仙寺瑛
竹書房
まんがライフ
現在3巻 |
(動物と話せる女の子)
・ミカちゃん(1巻〜)
(お兄ちゃん大好きなニャンコ)
・サクラ(1巻〜)
(ミカちゃん命な秋田犬)
・タロー(1巻〜) |
<追加情報:2007年5/28>
・2巻発売しています!!
・お兄ちゃんがますますカワイソウな人に(特に裏表紙のおまけ部分とか) |
<追加情報:2008年3/11>
・オウムのトム君は、お兄ちゃんの過去まで知っている……恐ろしい…… |
今日紹介するのは、神仙寺瑛先生のコミック「動物のおしゃべり」です。
幼稚園児のミカちゃんと、動物達とのハートフル4コマです。
このコミックは、当サイトに書き込みをくださる『銀蛇さん』に教えていただきました。ありがとうございます!!
このコミックは、とにかくお勧め。読んでみて下さい。
理屈は抜きにして、非常にお勧め。老若男女問わずお勧めです。
子供に見せても良いし、大人が読んでも全然楽しいです。それに癒される。
先生の絵は、かなり綺麗でいわゆる「萌え」るような絵です。でも、内容はそういった方向ではなくて、動物達との触れ合いを描いたもの。
特徴的なのが、動物達と会話が出来るミカちゃんの目には、「動物が人間として」映っているらしく、そのため同じ4コマの中で、動物として描かれているコマと、人間として描かれているコマとがあります。
基本としては、ミカちゃんが動物と会話したり、動物を見ているときに擬人化されているようです。
同じ動物を見ていても、お兄ちゃんの視点の時には「動物は動物」として描かれています。
例えば、カラスはガクランを着た不良として描かれて、カエルは平安風の衣装をまとった翁として、というように擬人化されています。その擬人化の使い方が非常に巧い!
……動物園のパンダは、ぐうたらでどうしようもない。デブメガネとして描かれていたのが笑えました。
基本線は、ミカちゃんとそのお兄ちゃん、そして2人の家に飼われている秋田犬のタローと、ネコのサクラを中心軸に話が展開します。
1巻の最後には、タローとサクラに出会ったときのエピソードが描かれていますが、ちょっとホロリとくる部分があります。
さて、では作中から少し拾ってきて、雰囲気と絵柄をもって作風を知ってもらおうかと思います。
見たら、とにかく買って欲しい。これは一押しですよ。
ミカちゃん「おはよ。サクラちゃん」
サクラ「おはよー」
ちなみに、ベッドで寝ているのはお兄ちゃんです。
サクラ……非常に美人でスタイルバツグンですねえ。
このサクラ、お兄ちゃんのことが大好きなのです。
羨ましいなあ? そう思います?
サクラ「あのね、ミカちゃん。
きのうの夜彼女からメールがあって…」
ミカちゃん「そうか…お兄ちゃん、また失恋したのかぁ」
見ると分かるかもですが、ミカちゃんの視点から外れたとたんに、さっきまでの美人がネコになっています!
このように、ミカちゃん視点で「動物が擬人化」される場面と、そうでない場面で動物として描かれるというのが基本的な描かれ方です。
そして、お兄ちゃんはよく失恋しては落ち込んでいます。
……何故か、動物にはモテモテなんですけどね……
女優「やっぱー、ウチの子が、
世界中で一番かわいーと思ってまーす」
まあ、TVで女優とかが動物を連れて来ると、自分のペットは誰でも可愛い。
だから、こうして思わず自慢しちゃう人もいますよね。
この女優も、自分のネコを抱いて「かわいいかわいい」と言っていますが……
でも! これをミカちゃんに見せると…………
ミカちゃん「お兄ちゃん、あの女優さんの猫……」
お兄ちゃん「だいたい想像はつく……」
下では、サクラが嫌そうな表情を…………
さて、ではミカちゃん視点では先ほどのTVはどう映っていたのか?
女優「私ン家のココアちゃんでぇーす」
と、こう映っていたわけです。
中年のオヤジさんを、可愛い可愛いと抱いていたわけです。
なんか、犯罪色が強く映りますが……ミカちゃんのように動物が人間に映る娘にとっては、とってもおぞましい光景だったことでしょう。
よくよく考えれば、もし動物を擬人化できたら、アナタの家のペットも……こんなのかも?w
タロー「ひとくちちょーだい。うまそう」
ミカちゃん「いいよー」
タローは、ミカちゃんを大好きな飼い犬です。
動物の言葉が分かるから、コミュニケーションもよく取れるわけです。
ミカちゃん視点では、タローは若い兄ちゃんに映っているわけですね。
でも、「ひとくちちょーだい」と言っても。いくら人間に見えるとは言っても、
実際には『イヌ』なわけですから…………
あむん
ミカちゃんの目が面白い!!
まあ、実際にはタローはイヌですからねえ……イヌのひとくちは……人間の一口とは違って……
おしゃべりできても……
解りあえないときもある……
ということになってしまうわけです(笑)
このように、おかしい部分も交えつつ、動物達とのハートフルな交流を描いた秀作です。
読んでいて楽しいし、良い気分にしてもらえます。
ぜひとも買って一読してみてください♪
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