カラスヤサトシ カラスヤサトシ

作者:カラスヤサトシ

アフタヌーンKC

講談社

現在4巻まで
(人間はこうなっても生きられる!)
カラスヤサトシ(希望を分けてもらえた!)
<追加情報:2008年3/11>
・担当T田氏の人間としてどうだろぶりに、ものすごい注目の第二巻です。
<追加情報:2008年8/30>
・3巻発売!! 相変わらず自虐ネタに、担当T田ネタ、ガシャポンバトル……
・ネタが微妙なラインを走り続けたかと思うと、神がかって面白かったり……この人はやはりスゴイ!

 そこそこネタにされるんですが、カラスヤ先生は元々脱サラ組で……

 
 先生「総務の○○ですね。少々お待ちください」


 
 先生「えーと…………」


 
 先生「あれ? えっと……確か……

    未来っぽい名前の会社やったような……」


 誰から誰にかかってきたのか、忘れた先生は……


 

 そっと受話器を置きました…………

 先生、超クール!!!!

 ちなみに、バレたらしばきあげられるというよりも、

 クビ…………かと思います(汗)


 
 T田「最近お題のネタ思いつかないよ〜。

    もうネタつきちゃった〜」

 先生「そうおっしゃらずに、がんばって下さいよT田さん」


 毎月のマンガのお題は、担当のT田さんが考えています。
 相変わらず、T田さんは先生をよくよく困らせ…………
 というか、普通は漫画家が編集を困らせるものなんじゃ……


 
 先生「僕はまだまだ頑張れますよ!

    つか、お題がつきたらこのマンガ、どうなるんですか?」

 T田「そりゃあもちろん……」


 
 T田「終わるに決まっているでしょう!

    この世界、そんなに甘くないですよ!」


 T田さんは確かに……偉そうにするタイミングがことごとくおかしい……


 爆発的な面白さはないし、マニアックなネタも多いですが、じわりじわりくるネタが多く、私は4コマ作家としてはかなり高い評価をしている先生です。今後とも頑張ってください!!
 というか、みなさんも先生の作品を買ってくださいなー!
<追加情報:2010年2/26>
・2009年5月には、4巻が既に発売されておりました。
・最近は他誌などでも多くの作品を描くようになったカラスヤ先生です。


 さて、1〜2巻の頃は、カラスヤ先生は漫画家としての仕事もほとんどなく……
 極貧生活に狂気に満ちた生活……その狂気が溢れるある意味ロック精神のマンガでした。

 ところが、3巻以降は他誌での仕事など……次々に単行本が出ております。
 漫画家として食べていけるようになった先生……




 
 「貧乏でどーしよーもないところがよかったのにー!」


 実は私も正直そう思っておりました…………やはり、他にもそう思う人が。
 
確かに最近のカラスヤ先生の作品からは、極貧の狂気が見られなくなりました。



 
 先生「昔の狂気がなくなった!? いらんわそんなもん!!」


 指摘に対する自覚はあるものの、やはりそんな生活には戻りたくない。
 そりゃそうですよねえ、先生も必死です。





 
 先生「オレの夢はでっかい御殿に住んで……

    ぜんぜんおもんないマンガ描いて暮らすことじゃー!!」


 先生……面白くないマンガ描いていたら……また極貧に戻るんじゃ?

 こんな微妙に小者な先生はやっぱりクール♪



 今日紹介したいコミックは、アフタヌーンKCに連載中の4コママンガ『カラスヤサトシ』です。


 内容としては、作者カラスヤサトシ先生(本名:片岡聡)自身や彼の周囲の出来事などをコミック化したものです。


 極貧でどうしようもない状況や、編集とトラブル起こして仕事を失ったり……仕事を転々としていた時期のおぞましいまでに過酷な体験……卵や肉、牛乳はしょっちゅう賞味期限が切れていて……それでいて1日することもなく妄想していたり……一歩間違えば気が狂うんじゃないか……って人間生活上おそらく最低に近い部類の生活状況を見事なまでのネタにして、素晴らしいギャグにしている作品です。


 でも、この先生のスゴイ点は、そうした絶望的な生活状況さえ楽天的に過ごしている点。なんか、読んでいて希望を分けてもらえる気がする。
 
独特の生活に価値観・観察力のあり方がものすごい……間違いなく才能のある先生だなあ……と思える作品です。とにかく読んでみてください。買ってみてください!




 

 自分の部屋の裏の家の犬が散歩に行く光景を見…………


 

 別の日には犬が日曜だから出かけているんだなあ……と……


 

 そんな『犬よりヒマ』な生活を送り…………




 

 作品のあちこちに出てきますが、仮面ライダーのガシャポンで遊ぶ先生。
 独特のルールを設定し、勝敗その他もPCで管理しているそうです。



 

 そうして自分の設定した勝負で敗北したガシャポンを、罰ゲームにかけて精神修養させ……


 

 そんな最中に警察のお宅訪問を受けてしまう。
 しかも、それを『仕事中です!』という、超クールな先生……


 また、先生は病気になると、金がない、薬がない……どうしようもない……
 そんな状況になられたり……
 あるときは、胃腸薬を飲んだらさらにツライ状況になって、深夜の病院に駆け込み……



 

 研修医「うーん……胃腸薬が……」


 

 研修医「おなかの中で戦ってます!!」

 先生「誰もそんなこと聞いてねえ!!」


 

 研修医「胃腸薬を出しときます!!」

 先生「なに言ってんだこいつ……」


 医者に行けば行ったで不幸に見舞われたり……




 こんな作風ですが、無茶苦茶面白いです。自分の生活にまつわる話なので、視点もむしろ現実味があったり、我々一般人……とまでは微妙ですが、庶民の側に立った視点は良いです。『萌え』なんてものは一切ありません。4コマに凝縮されている状況全般への洞察の深さは……単なる4コマの域を超えている……私の中では間違いなく大ヒット作品です!!


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