3/28(金)

金砂大祭礼 誤算編


 さて、72年に一度のお祭りです。

もちろん、前回のような誤算がないよう、計画は万全でした。



 先輩の家に泊めていただき、今日の行動開始は朝の六時からです。

最近にないくらい早い時刻です。


この時点で、計画は完璧です。


 以前は五時半くらいに起きてたのになあ。


 人間として何か間違いつつあるようです。


 さて、今日は8:21発の常陸太田行の電車で、バスの出ている常陸太田駅まで。



 水郡線。初めて乗りました。水戸に通って結構な時間が経過してるんですがね……。


 ローカル単線でした。そりゃあ、一時間に一本しかないわけだ。

 でも、普段乗っている常磐線と比べ、音は小さくて揺れないし、乗り心地は最高でした。


 さて、そこからさらにバスで約四十分。金砂小前というところで下車。そこからシャトルバスで山の途中まで登ります。



 そこからは約三十分程山道を歩きました。




 いや〜しんどかった。



 このところ運動量が低下していて、実年齢ほどの体力がありませんから。


 でも、山道の途中に泥水が吹き出てる場所とかを見つけました。水が湧き出ているんですね。


 途中で鷹も目撃しました。鷹が生きれるくらいに獲物がいるようです。


 西金砂神社に着いたのは午前十時ごろですが、すでに午前の田楽舞は始まっていて、観客が超満員で入れませんでした。


 ま、せっかく来たし、ということで、山の上にある西金砂神社にお参り。



 本殿までかなり上った気がします。石段は何段あったかな……。

でも、山頂からの眺めは絶景でした。遠くは富士山から近くは男体山なども見れます。

すぐ周囲に見える山々は、こちらのいる山よりも低いため、本当にその一帯の「頂上」なんですね。
 家などもほとんど無く、一面緑の世界は感動の一言でした。

風が吹き付けて寒い中、二、三十分くらいは景色を堪能していました。







 しかし、





このときの私はひとつの大きな落とし穴に気づいてませんでした。












 売店がひとつも無い。



 いや、常陸太田駅周辺では弁当やカメラを売ってなかったので、買ってなかったんです。

 「大きな祭りなんだし、普通は現地に出店があるはず」




 大甘の甘ちゃんでした……



 着いてみると人はいっぱいいるけど、仮設のトイレがあるくらいなんですね。他は御札とかの売店。




 このあたりは蕎麦がとてもおいしいと聞いていたので、昼はおいしい蕎麦だ♪ と楽しみにしていましたが。



 幻想はすぐに砕かれました。



 「そば工房まで5キロ」



 ここは山道です。平地のように早くは行動できません。


 で、午後の一時に始まる二回目の田楽までに戻ってこれる保証も無い。



 てーか、戻ってこれない。



 山道の5キロ=大体徒歩で一時間半。往復三時間。

 神社の到着時刻午前十時に三時間足すと、



……




 戻ってこれないし!!

 しかも、そば工房は三時に閉店。つまり、



 昼飯すら食えない。当然、楽しみにしていた蕎麦も食べられない!!






 うおおぉぉぉぉぉん



 本気で泣きたかったです。




 私は、神社を後ろにして座っていました(当然、御神体の入った神輿は神社側にあるわけ)。しかもほぼ最前列に。


 つまり、


 舞は神様にささげているから、私のいる辺りは特等席ともいえる場所だったわけです。


 そりゃあ、二時間も同じ場所を暖めてたんです。このくらいは報酬として……ねえ。


 近くにいたおばちゃんは、神様にお尻向けちゃって悪いかしらねえ、とか言ってましたが。






 それ以前に、




 私、カメラ買えなかったんで、

田楽舞の写真、一番の特等席にいながら、一番迫力ある写真が撮れるとこにいながら……





 一枚も撮れていないんですね。ううう……


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