事故
さて、光一は教育実習中はマイカー通勤していました。
マイカー厳禁でしたけどね。
近くの知り合いの家に毎朝車を停めさせてもらっていたわけですよ。
さて、
そんなわけで、
朝マイカーで通勤していたとき、
高校の近くの十字路で信号待ちするのが苦痛でした。
だって、
駅から歩いてくる先生方や生徒に見られるじゃあないですか。
先生「あれ? あの車の運転手は実習生じゃないか?」
とか、
生徒「あれ? 光一先生だ。手振っちゃえ〜♪」
ば、バカ!! ここで手を振るな、バレるだろう!!
もう、ひやひやしながら、
スリルを味わいながら登校していましたよ。
そんなある日、
高校の近くには警察署があります。
その裏手である車に別の車が、
見事なまでに
側面衝突していました。
私はそれを横目にしながら運転していましたが、
光一、
何食わぬ顔で、正門に立っていたN先生とS先生に言いましたよ。
光一「おはようございます。あれ、事故でもあったんですか?」
これは、
光一は警察署側を通ってないよというのと、
光一は車乗ってませんよ、
そういうアピールを暗に含んでいました。
光一、何気に相手の深層心理に働きかけています。
N先生「事故があったみたいだな」
よかった、
先生全く気づかれていない♪
これから教育実習をやる人間にこれだけは教えておきたい。
何か実習中に規則違反をしているときは、
相手の深層心理に働きかける語り口が必要である、と。