5/22(木)
スポット→陸上自衛隊武器学校・雄翔館(予科練記念館)<茨城県阿見町>
さて、2003年度の史学専攻のバス旅行では、
「陸上自衛隊武器学校・雄翔館」へも行った。
……歴史をゆがめて展示する場所は「靖国神社」の展示館も有名だが、
ここもそうだろう。
ここは、現在は陸上自衛隊(軍隊だが……)が使用しているが、
かつては土浦航空隊の練習基地であった場所である。
有名な「神風特別攻撃隊(特攻隊)」を多く出している基地である。
よく「予科練」といわれるのは「海軍飛行予科練習生」すなわち少年航空兵のこと。
土浦航空隊は終戦を迎える昭和20年まで日本海軍少年航空兵養成の中核的施設だったわけである。
予科練卒業生は全国で約2万4千名、内8割に当たる1万8564名が戦死している。
この「陸上自衛隊武器学校」内に「雄翔館(予科練記念館)」がある。
これは、昭和43年に予科練出身者によって立てられたものである。
展示は特攻隊の遺品を中心に展示している。
ただ、
展示館内のスピーカーが常に、
「聖戦」「大東亜戦争」
などといった、当時の日本の侵略イデオロギーで満たされており、
聞いているだけで気分が悪くなるものであった。
留意すべきなのは、
このような歴史を歪めて展示している施設が「陸上自衛隊」の施設内にあること
すなわち、国の運営施設内で未だに「アジア・太平洋戦争」を「聖戦」と讃えていることである。
行けばわかるが、
右翼の街宣車が流しているような内容が、
展示館内で延々と流れている。
ただ、
未だに日本政府がまったく戦争責任を取ろうとしないばかりか、
反省のポーズさえみせないのは、
こういう施設を国が管理していることからも明らかであろう。
そういう事を肌で感じるには、興味深いスポットであった。
ちなみに武器学校内の画像↓
戦車が写っています。