6/11(火)
スポット→西蓮寺<茨城県玉造町>
さて、私は2002年度の史学専攻のバス旅行で「西蓮寺」という所にも行っている。
これは、茨城県玉造町にある寺である。
天台宗の寺であり、本尊は薬師如来。
延暦元年(782)桓武天皇の勅願によって、最澄の高弟である最仙上人が開山した寺だ。
なお、この寺にきたら見るべきものは二つある。
一つは「仁王門」である。これは国指定重要文化財である。
建造されたのは1543年。
その後、1576年に修理され、1860年に現在の位置に移されたものである。
室町末期の関東地方の建築様式を伝えている重要な建築物である。
また、一番目を引くのは「相輪棠」であろう。
これもまた、国指定重要文化財である。
これは、錫杖形をした高さ10mに及ぶ柱状の建造物である。
銅板の刻銘によって、弘安の役の戦勝を記念して、
弘安10年(1287年)西蓮寺の中興弁慶の代に建立されたことが知られている。
文永の役を契機に、元寇退散の祈祷は幕府や朝廷の祈祷令を受けて長期的に実施されていた。
西蓮寺の「相輪棠」造営は常陸国内をはじめ、全国に高まりつつあった元寇撃退の祈祷の一環として行われた。
「相輪棠」は天台宗の象徴とも言われるが、
現存するのは比叡山延暦寺と日光山輪王寺とここの全国でも三基のみである。
ちなみに、その「相輪棠」の画像がこれである。
周囲にいる人と比べれば、その大きさがわかるだろう。