|
鳴島
「マスター!
就職おめでとうございますぅ♪」 |
|
光一
「おお、うん。
ありがとう。
ってもまあ、非常勤講師だし……
就職……とはちょっと違うけどね」 |
|
鳴島
「まあ、ともあれ……
これで4月から高校生に
地歴科の授業するんですねぇ♪
教師への第一歩ですねぇ♪」 |
|
光一
「うん。そうだねえ。
大学院の卒業を23日に控え、
4月前ギリギリの段階で
ようやく決まった……
正直かなり焦ったよ……」 |
|
鳴島
「決まらないと、
収入が激減した上に、
年金やら奨学金返還やら……
出費がやたらと増えて、
首が回らなくなるトコでしたしねぇ」 |
|
光一
「うむ。
これならば、なんとか……
奨学金の返還などをしても、
食い扶持を残すことはできるねぇ」 |
|
鳴島
「そういえばぁ、
結局4月からは仕事と、
教員採用試験の勉強などで、
忙しくなるじゃないですかぁ」 |
|
光一
「まあ、そうだねえ」 |
|
鳴島
「単刀直入に言って、
このサイトは続けられるんですかぁ?」 |
|
光一
「う〜ん…………
恐らく、週7日中、
自宅に帰っているのは
3日くらいなんだよねぇ」 |
|
鳴島
「週4日くらいは、
ネットができないと?」 |
|
光一
「まあ、実質そうなるんだけど……
週1回更新程度のペースで
なんとか存続させていくよ。
今とほとんど変わらない頻度で、
更新できると思うよ」 |
|
鳴島
「そうですかぁ♪
それは良かったですぅ♪」 |
|
光一
「私としても、
これまで3年以上も続けてきた
このサイトを…………
まあ、閉鎖しようとは思わないねえ」 |
|
鳴島
「うんうん。
あ、ところでですねぇ」 |
|
光一
「なに?」 |
|
鳴島
「今日のマスターの日記を見ると、
サークルの追い出しコンパに、
見事寝坊で遅刻したそうじゃないですかぁ」 |
|
光一
「う、うるさいな!
仕方ないだろ…………
眠いものは眠かったんだ!」 |
|
鳴島
「そんな状態でぇ、
4月から学校の講師なんて
ほんと〜に、務まるんですかぁ?」 |
|
光一
「どういう意味かね?」 |
|
鳴島
「寝坊ばかりする人が教壇に……
いくらなんでも……どうでしょう?」 |
|
光一
「仕事で寝坊などするものかね!」 |
|
鳴島
「ほほぉ……ほうほう?」 |
|
光一
「……………………
完全に疑っているね?」 |
|
鳴島
「それはもちろん!
マスター、遅刻魔で有名ですもん♪」 |
|
光一
「ぐ…………」 |
|
鳴島
「おやぁ?
反論しない辺り、
痛いところを突かれましたぁ?
図星でしたかぁ?」 |
|
光一
「うるさいうるさい!
何とかしてみせるわ!!」 |
|
鳴島
「まあ…………
言うだけならサルでも……」 |
|
光一
「ぐがぁぁぁぁぁ!!
だから平気だっていうの!
まったく…………
どうしてそこまで信頼がないのかね?」 |
|
鳴島
「散々その手の前科を持っている人間が、
何を言われますかぁ…………」 |
|
光一
「む、聞き捨てならんね!
どういうことかね、それは?」 |
|
鳴島
「例えば、同輩のMさんへ……
『12時ごろそちらへ行きます』
と言えば…………
『すいません、今起きました』
と、12時ごろに電話したり……」 |
|
光一
「ぬぐっ!?」 |
|
鳴島
「バイト先の先輩に、
『11時に待ち合わせしましょう』
と提案すれば、
『すいません、今起きました』
と、11時半頃に電話を入れたり……」 |
|
光一
「むうっ!?
むむ…………」 |
|
鳴島
「被告人は、これでもまだ…………
何か言うことはありますかぁ?」 |
|
光一
「だ、だがしかし…………
それは個人的な約束の場合であって、
仕事ではきっちり勤務時間に……」 |
|
鳴島
「もう!
往生際の悪い!!
なら、別の証拠も提示しますよう!」 |
|
光一
「別の証拠?」 |
|
鳴島
「バイトの出勤時間は
確か9時45分なのに、
『すいません。今から行きます!』
と、謝りの電話を
お昼の12時頃にいれたり……」 |
|
光一
「おわっ!?」 |
|
鳴島
「他には…………」 |
|
光一
「うわぁぁぁぁぁ!!
もういい、もういい!!
私が悪かった!!
認める、認めます!!
確かに私は遅刻魔です!!
信頼を勝ち取れるように頑張ります!」 |
|
鳴島
「ほぉ〜ら、言わんこっちゃないですぅ。
最初からそう言えば良いのにぃ」 |
|
光一
「うぉ〜…………
こんなところで、
自分の恥を晒されるとはぁ……」 |
|
鳴島
「まあ、これも…………
私からの愛のムチだと思ってくださいなぁ♪」 |
|
光一
「はいはい…………」 |
|
鳴島
「社会人なら、
はっきりと返事は一回で!!」 |
|
光一
「はい!!」 |