4/22(木)
出来事→新入部員
特記→世間って狭い……
どうも、光一です。
いやー、今日は驚くべきことがありましたよ。
大学院の授業の後、サークルに寄ったんですね。
あ、私は「文芸部」というサークルにいるんですけど。
行ったら行ったで私が最高学年なんですよ。
部には4年生とかもいるんですが、
私は大学院生なので……。
で、
この時期は新入生がたくさん来るわけです。
もちろん、何人かはすでに入部しているのです。
私は茨城県のT市に住んでいますが、
ちょっと前に後輩たちからこう聞いたのですよ。
「T市の女の子が入部しましたよ」
しかもですね……
「その娘、変わってまして、光一さんと同じにおいがします」
…………
ちょっと引っかかる言い方をされたが、まあいいでしょう。
同郷の人間が入部するなんてすごい低確率なワケで。
なんせ全国から人が集まるんですから。
だから、かなり喜んだわけですよ。
「しかも可愛い娘ですよ」
そう言われたから気になって病んでいるワケではないの。
神様のおぼしめしと思ったわけではないの。
すごく帰りの車の中でモンモンとしていたワケでは……ないの。
そういうことで、
光一、喜び勇んで名簿をめくってみたんです。
ありましたよ。
その女の子の住所を見ました。
T市
確かに私と同じ市に住んでいます。
で、
驚いたのはそこから。
○○町△△△△―○
おい!!
そこって……
私が以前に住んでいた家の
二件隣さん!!
というか、
今住んでいるところからも
徒歩3分ですよ!!
私が愛犬を散歩するコース沿いの家ですよ。
というか、
そこの隣の家は家族ぐるみの付き合いしているトコですよ。
驚きました。
世間って狭い……。
大学の新入生約2500名。
そのうち、文芸部に入部する確立は毎年200分の1……
その200分の1に合致して、
なおかつ同郷者。
しかも2件隣の家の娘さんとは……
光一、
興奮を隠せずにその場にいた後輩たちや、
後から来る後輩たちに言いまくったワケです。
「この娘さん知っているよ!!」
「引っ越す前の2件隣さん!!」
「お父さんは警察官やってるんだよ!!」
「うひゃー会いたい!! 話したい!!」
そう言いまくったら、後輩に言われました。
怒られというか、いさめられました……
……
後輩に……
怒られた諌められた……
後輩(女)「光一さん。理性を失わないでください」
……
…………
光一「いや、理性保っているよ」
後輩(女)「全然保ってませんよ。落ち着いてください」
光一「つーか、この娘の家知っているんだよ!!」
後輩(女)「そんなのどーでもいいですから」
そ、そんなの……
先輩の至福の喜びが……
そんなの!?
私がそれでも色々言っていると、
その後輩は言うわけですよ。
後輩(女)「それなら、
今日の帰りにその娘の家に寄ったらどうですか?」
むむ、それはグッドアイデアかもしれない。
しかし、欠点があるぞ、ありすぎだぞ。
光一「その娘の父親は警察官だから、
ちょっとマズイよ」
今、自宅で冷静に考えると、
ヤバイのは……
それ以前の問題
な気がしなくもないのですが……
そうしたら、後輩はのたもうたわけです。
後輩(女)「まあ、捕まっても本望じゃないですか」
光一「捕まるって……そんないきなりは……」
後輩(女)「なんですか?
光一さんは
ご自分が怪しくない人だとでも
思ってらっしゃるんですか?」
光一「!!!!!!」
きょ、強調表現まで使ってこなくたって……
少しは疲れ果てて安堵の地を求めた先輩をいたわってください……
おねがいです……おねがいなんです……
たった一杯の水が欲しいだけなんです……
しかし、
この驚きは何としても誰かと共有したい。
だから、帰りの車の中で妄想しながら、
両親に報告したときの驚き振りを想像していたんですよ。
さて、帰宅して両親に報告しました。
光一「あの家の娘さん、
私と同じ大学入ってきて、
しかも、
サークルまで同じトコに入部してきたんだぜ!!
驚いたよ!! 世間って狭いね♪」
両親「別に驚かないけど」
光一「!!!!!」
誰か……
私のこの気持ちを受け止めて……
ただ、
ただ……心を潤すオアシスが欲しいだけなんです。
幻でもいいんです……心がカワク……