光一
「うーん…………」鳴島
「お、マスター。
おっはようございますぅ♪」光一
「うむ。おはよう。
今日は朝から随分ハイテンションだね」鳴島
「マスターは朝から難儀そうで？」光一
「………………………
朝から何やら毒っぽい物を感じるけど……
…………何？ ヤルつもり？」鳴島
「違います、違いますよぉ！！」光一
「ほぉ…………まあ、いい。
で、何故に朝からハイテンションなのかね？」鳴島
「あー、今日はプレゼントを持ってきたんですよぉ」光一
「君が？」鳴島
「はい♪」光一
「誰に？」鳴島
「マスターにぃ♪」光一
「……………………」鳴島
「どうしたんですかぁ？
外なんて見て？」光一
「いや、今日は天気予報で晴れだとのことだがね。
念のために天気を確認してみたのだよ。
何でも見てみないと気が済まない性分でね」鳴島
「あー、天気予報もたまに外れますからねぇ。
でも、今日は外、お天気でしたよぉ」光一
「いや、天気でも降る事はあるだろ」鳴島
「あー、お天気雨ですかぁ」光一
「うん、まあ狐の嫁入りもそうなんだけどね……」鳴島
「他に何かぁ？」光一
「槍でも降っているのかと思ってね」鳴島
「……………………」光一
「うーん……………………
どうやら槍も雨も降っていないようだねえ」鳴島
「って、マスター…………
それってどういう意味ですかぁ！！」光一
「うん？ いやいや深い意味はないよ」鳴島
「じーっ……………………」光一
「いやいや、本当に深い意味はないからね。
槍が降るなんてこともあるかなー……
って、まあ杞憂というやつさね」鳴島
「まぁ、いいですけどぉ」光一
「で、何でハイテンションだったのかね？」鳴島
「だからぁ、マスターにプレゼント♪
人にプレゼント渡す時って、
なんだかテンション高くなるじゃないですかぁ♪」光一
「まあ、そうだがね。
しかし何で急にプレゼントなのかね？
私の誕生日はまだ当分先だし…………
あ、当カフェ開設７周年を前祝いということかね？」鳴島
「確かに……３月３日で開設７周年ですねぇ♪
でも、そちらではないのですけどぉー」光一
「それでは何かね？」鳴島
「引っ越し祝いですよぉー」光一
「あー、それかね。
確かに今週土曜日……明日には引っ越すからねえ。
おかげで今、色々忙しくて難儀しているのだけど」鳴島
「ささ、どうぞお納めくださいなぁ♪」光一
「ふむ。すまないね。
では、開封させてもらうとしよう」鳴島
「どぞどぞー♪」
光一
「……………………」鳴島
「お気に召しましたかぁ？」光一
「綾香君…………何かね、これは？」鳴島
「私から心をこめた贈り物ということでぇ♪」光一
「ふむ。
…………それで、赤いちゃんちゃんこ？」鳴島
「はぁ……まあそういうことですかねぇ？
マスターの彼女さん同様、気持ちをこめましたぁ」光一
「以前の意趣返しかね？
アラサーの綾香君？」鳴島
「アラサーじゃないですぅ！！」
（゜Д゜)(・_・O
どれだけ失礼なプレゼントだね！！
マスターにはお似合いかと思いましてぇ♪
(゜Д゜(O＝(・_・O
還暦までまだ３０年８カ月もあるわ！
ぶぎゅぅぅぅぅ！！
O(≧_≦)=◯)゜Д゜)
ぶったなぁー！！
ぼぎゃぁぁぁぁ！！
( +o☆O＝(・_・O
うるさい、この暴力性悪女！！
きゃぁぅん！！
(щ゜Д゜)щε=ε=┏(゜Д゜)┛
女の子をぶつなんてサイテーですぅ！！
仕掛けてきたのはそっちだろー！
ε=ε=ε=ε=(/°ロ°）／┏(゜ロ゜;）┛
ちゃんちゃんこ無しで、その服……赤く染めてやるー！
へっ、やれるもんならやってみ…………
ε=ε=ε=ε=(/°ロ°）／゜;）┛
ぃあぁぁぁぁぁぁぁ！！
