|
鳴島
「おっ、マスター」 |
|
光一
「おう。綾香君、おは…………」 |
|
鳴島
「今朝は腰痛とか大丈夫なんですかぁ?」 |
|
光一
「……………………」 |
|
鳴島
「おお?
腰痛がひどいとお見受けしましたがぁ?」 |
|
光一
「何でそんなに喜んでいるのかね?」 |
|
鳴島
「誤解ですよぉ、誤解誤解♪」 |
|
光一
「そんなにしょっちゅう腰が痛いわけではないので。
肩凝りと頭痛は慢性的にだが…………」 |
|
鳴島
「あー、そうなんですかぁ」 |
|
光一
「……………………
…………綾香君?」 |
|
鳴島
「何ですかぁ?」 |
|
光一
「朝一でいきなりだね…………
『おはよう』の挨拶もすっとばしてだ、
『今朝は腰痛大丈夫ですかぁ?』って……
何か含むものがあるのかね?」 |
|
鳴島
「お、ヤだなぁ……マスターったらぁ」 |
|
光一
「……………………」 |
|
鳴島
「そんな決してマスターを年寄り扱いするとか、
29歳4カ月で腰が痛いとか…………
本当は49歳なんじゃないのぉ?
とかなんてことは全然思ってないのですよぉ♪」 |
|
光一
「私は今ここでの会話で、
『年寄り』的なキーワードを出したつもりはないのだが、
……君の今の発言はワザとらしく出していないかね?」 |
|
鳴島
「……………………!?」 |
|
光一
「ふむ、なるほど…………」 |
ゴン!!
|
|
鳴島
「ふっ、ふぉぉぉぉぉぉぉ!!」 |
|
光一
「あー、頭の中身無さそうな娘なのに、
叩くと音がするから入っているのかねえ?」 |
|
鳴島
「イターイ!!
頭思いっきりゲンコツしたぁ!!」 |
|
光一
「うるさい。
人を毎回毎回あざ笑いおって……
少しは反省したまえ!!」 |
|
鳴島
「ふぅーんだ、そろそろ70歳になるお父様に、
『光一は若年寄だからなー』って言われて
思いっきり凹んでいたクセにぃ!!」 |
|
光一
「うるさいな!!
その話題は出さないでくれたまえ!!」 |
|
鳴島
「しかも挙句…………
『光一はオレより年寄りだからなー』って、
38歳以上も年上のお父様に言われるなんて」 |
|
光一
「やかましい!!
親父は今も週3回嘱託職員しているし、
農作業で身体も使っているから、
普段身体を使わない私よりも
よっぽど身体が丈夫なだけだ!!」 |
|
鳴島
「……………………
マスター、言っててむなしくありません?」 |
|
光一
「……………………
……………………少しだけ」 |
|
鳴島
「というか、あれですよぉ」 |
|
光一
「何かね?」 |
|
鳴島
「マスター、
お父様に『若年寄』扱いされていますよねぇ?」 |
|
光一
「不本意ながら、10年近くもね」 |
|
鳴島
「……………………10年って………」 |
|
光一
「何かね?」 |
|
鳴島
「あー、いえいえ。
で、確かなんですけどぉ…………
『若年寄』って江戸時代の偉い人の役職ですよねぇ?」 |
|
光一
「高校時代、地理歴史科の成績が
10段階で2だった綾香君にしてはアレだけど、
完全に合ってはいないけど、間違ってもいないね」 |
|
鳴島
「暗記モノ教科は苦手だったんですぅ!!」 |
|
光一
「体育が10段階で10だった以外は、
10段階で2〜3じゃなかったっけ?
典型的な体育バカじゃないかね?
しかも体育バカのくせに、巨乳ときたもんだ?
どうせ1だった教科は、担当の先生を
その巨乳とかで誘惑してアップさせたんじゃないの?
場所は放課後の体育館の用具室とか?」 |
|
鳴島
「うるさいですぅ!!
しかもセクハラ!!!!
私、不純なことしたことないもん!!」 |
|
光一
「そういや処女でしたっけ?
…………26歳?」 |
|
鳴島
「う、う、うるさいですぅー!!」 |
|
光一
「お、真実なのに言われて逆ギレかね?」 |
|
鳴島
「ふん。マスターにはそんな『若年寄』なんて
歴史上の偉い役職を連想させる称号はもったいないです。
もっとマスターに相応しい…………
権威のない称号をつけるべきですよぉ」 |
|
光一
「な、なにー!!!
私に相応しいのが『権威のない』称号だと!?」 |
|
鳴島
「そうですよぉ…………
さしずめ、貧相もやしとか…………
あ、それはもやしに失礼ですねえ」 |
|
光一
「何だね、貧相もやしとは!?」 |
|
鳴島
「身体は弱いは、年寄りくさいは、若者かも怪しいわ……
それでいてヒョロヒョロ力の無いマスターにぴったりかと♪
でも、それは美味しく食べられるもやしに失礼ですよねぇ。
マスターは美味しくもないから……」 |
|
光一
「し、し、失礼な!!
私の事のみならず、
自分の事をもやしと言っている伊都さんにも失礼だぞ!」 |
|
鳴島
「伊都さんの事は今言ってないでしょうよぉ!!
私を悪者にしないでくださいよぉー!!」 |
|
鳴島
「あ、そうだー!!!!
美味しくもなく、フニャフニャとした弱そうなイメージって事で、
残飯とか……残りかすとかいかがですかぁ?
マスターの残りの人生なんて、残りかすみたいなもんですしぃ♪
あ、貧相な生ごみなんて良い称号じゃないですかぁ?」 |
|
光一
「…………(゜Д゜)
君はそんなんだから、未だに処女なんだ……」 |
|
鳴島
「わ、私が処女なのと何の関係もないでしょー!」 |
|
光一
「うるさい。この頭は悪いくせに、
人をバカにする時は饒舌な…………アラサーめっ!!」 |
|
鳴島
「きぃぃぃ!!!
そっちの方が年上のくせにぃ!!」 |
|
光一
「はん!! 私はまもなく入籍するもんね♪
すまんね、お先に―♪」 |
(≧_≦)(゜Д゜)
きぃぃぃぃ!! ブチ殺してやるー!
はん、やろうってのかー?
O(≧_≦)=◯)゜Д゜)
この貧相な生ゴミめぇー!!
( +o☆O=(・_・O
うるさい、行き遅れがー!!
(щ゜Д゜)щε=┏(;‘Д’)┛
い、い、い、行き遅れですってぇー!!
ε=ε=(/°ロ°)/ε=ε=┏(゜ロ゜)┛
はん、君なんて一生バージンバージンロード♪
ε=ε=ε=ε=(/°ロ°)/┏( ;゚Д゚)┛
入籍とかできない状態にしてやるー!!
ε=ε=ε=ε=ε=(/°ロ°)/ロ゜;)┛
う、う、うわぁー…………!!
|