6/4(金)
ご主人様
鳴島「ご主人様」
どうもぉ〜、ウェイトレスの鳴島ですぅ♪
……念のために言っておきますけどぉ、
私はメイドさんじゃないですよぉ。
なんだか先ほど外出中のマスターから電話がありましてぇ。
光一『綾香君。とりあえず、私の携帯に対して、
<ご主人様>
と、ものすんごい興奮するような声で言ってくれない?』
鳴島「いいですけどぉ……なんでですか?」
光一『いや、それは聞かないでね』
鳴島「イヤですよぉ〜。
その声でマスターが夜中何かしないとも限りませんしぃ」
光一『いや、それなら君の部屋に忍び込めばいいだけだから
想像してするより効率的だし生産的だし』
鳴島「マスターのえっち!!」
光一『とにかく、時給上げるからさ』
鳴島「えっ!! 本当ですかぁ♪
よし……じゃあ行きますよ。
ご主人様
好きです」
光一『うひゃあ、サンキュー!!』
で、昼間はそれで電話が切れたんですね。
で、マスターが夕方帰って来ましてぇ、
携帯を充電ホルダーにセットして、部屋から出て行ったんですね。
そうしたら、
マスターの携帯にちょうど電話がかかってきまして。
珍しいなあと思っていると、
その着信音が聞き覚えある声だなあと思ったんですよぉ。
携帯電話着信音
「ご主人様
好きです」
を、何度も繰り返しで……
光一「なんだい、綾香君?
ちょっと、そのバールは何?
そのマンホール開けるために使う鉄製道具は……
ひ、人を殴るための道具では……」
ヒュン
ゴシュ、ごすっ!!
ぶしゃあぁぁぁ……
ばさっ