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光一
「うーん……平和だねえ。
今日は特に何もなく静かな日々が……」 |
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鳴島
「わぁーぅ!!」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「あー……コーヒーこぼしちゃったぁ」 |
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光一
「君はたまには静かに平穏に過ごせないのかね?」 |
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鳴島
「私だってぇ
別に大声出したくて出しわけじゃないですよぉ」 |
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光一
「っていうか…………
ウェイトレス初めてもう6年でしょ?
何時になったらミスが無くなるのかね?」 |
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鳴島
「失礼な!! 成長していますよ、私。
ミスばかりしているわけじゃないですぅ」 |
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光一
「といいながら、今もコーヒーをこぼして……
セイチョウしているのはオッパイだけでしょ!」 |
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鳴島
「セクハラ!!
……慣れたってたまにはミスしますよぉ」 |
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光一
「まあね。確かに6年前は
1日に2〜3回はコップや皿とか割っていたね、君は。
1ヶ月に実に50回以上のミスがあったね」 |
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鳴島
「そうでしたねぇ……
1ヶ月に3〜8万円が
物損で給料から引かれてましたぁ」 |
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光一
「揉み応えのある巨乳ポニテの女性でなければ
とっくの昔に君を解雇していたよ」 |
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鳴島
「またセクハラッ!!」 |
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光一
「セクハラとか以前の問題だろ?
どれだけミスしていたと思うんだ、君は?」 |
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鳴島
「まぁ、そうですけどぉ……」 |
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光一
「今では週に3〜5回程度だからね、
コップや皿を割るのも、1ヶ月に15〜16回程度か」 |
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鳴島
「ほら、成長しましたよ。私も」 |
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光一
「うむ、たいしたものだ。
人は成長するものだね」 |
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鳴島
「でしょー!!
褒めて褒めてください♪」 |
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光一
「なわけあるか!!」 |
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鳴島
「ひゃうん!?」 |
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光一
「6年も働いてきて…………
未だにそこらのファミレスの新人バイトよりも
間違いなくミス多いだろ、君!?
全然『たまにはミス』のレベルじゃないだろ!」 |
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鳴島
「だってぇ…………
人にはレベルアップに必要な経験値が違うんですよぉ。
私は経験値が他の人よりも必要なだけですぅ」 |
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光一
「どんだけレベル効率の低い人間だね!」 |
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鳴島
「まあまあ、使い続けていれば
その内に高いレベルになりますよぉ。
私は大器晩成なんですぅ♪」 |
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光一
「まったく…………自分で言うかね……
この前のJ●Bの担当者もそうだったけど」 |
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鳴島
「いやぁ…………
この担当者Aさんってすごいですねぇ」 |
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光一
「日程表作ってきてねって言ったのにも関わらず、
打ち合わせ当日やってきて……
『では日程どうしましょうか?』って
日程作成してきていないし…………」 |
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鳴島
「はは…………」 |
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光一
「社員旅行の日程表作ってきたと思ったら、
『種子島で宇宙ロケットを見る』プラン
他に何があるかと思ったら、何もなし」 |
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鳴島
「小学生の社会化見学みたいなツアーですねぇ」 |
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光一
「他県のプランは全て、
事前に提示した予算枠を超えているし……」 |
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鳴島
「すごい天然さんですねぇ」 |
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光一
「結局、他の旅行会社に決めて、
J●Bのその担当者にメールしたら
『チャンスを下さい!!』って必死なメールが……」 |
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鳴島
「うーん…………
さすがに私でもパスですねぇ。
というか、よく営業続けられますねぇ、その方。
これこそ天然炸裂ですねぇ」 |
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光一
「君もまさにそうなのだが……」 |
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鳴島
「え!?
私のどこが!?」 |
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光一
「自分の事は見えてないのかね、君は……」 |
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鳴島
「えぇー…………
私は全然天然じゃないですよぉ」 |
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光一
「6年もここで働いていて、
未だにこれだけのミスをするのは
天然以外の何物でもないと思うのだがね?」 |
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鳴島
「私は天然なんじゃなくてぇ、
先ほど言ったように大器晩成なだけですぅ。
その内に仕事バリバリできるようになりますよぉ」 |
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光一
「6年も経って言うセリフかね、それは?
というか、バリバリ仕事のできる綾香君など、想像できん」 |
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鳴島
「今はミスも多いですけどぉ、
まあ、まだ6年目ですからぁ♪」 |
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光一
「もはや大器晩成の域は超えてるだろ。
6年は『まだ』の域じゃないからね?
どう考えても、天然だろうが、君は!」 |
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鳴島
「ぶぅー」 |
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光一
「何故ふくれる!?
というか君にはこの仕事よりも
別の仕事の方が向いている気が……」 |
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鳴島
「えー、
何の仕事ですかぁ?」 |
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光一
「『萌え萌えカフェ』とか『メイド喫茶』とか……
あるいは巨乳だし……おっぱいパブとか?
多分、風俗嬢の方が良いと思うよ?」 |
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鳴島
「何でそんな業種なんですかぁ!?」 |
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光一
「いや、君はちゃんと自覚したほうが良いよ?」 |