光一『また来年お願いいたします』
どうも、そろそろ夏本番も目の前になりましたね、光一です。
みなさん、日々青春していますか？
と、夏本番といえばやっぱりバカンス！！
私の会社も例年の社員旅行は夏に行っています。
（昨年沖縄旅行：参照２００８年８／４『沖縄で特派員が見た！！』）
そんなわけで、毎年初めから旅行会社と打ち合わせなど。
昨年お願いしたのは、Ｊ●Ｂさん。
ちなみに私は今年、会社の旅行委員だったりします。
社内でどのあたりに旅行に行きたいかを検討し、
いくつかの候補地を挙げて、今年もＪ●Ｂの担当Ａさんにメール。
『以上が候補地です。予算は上記の通りですので、
枠内で大まかな日程の作成をお願いします。
その上で詳細打ち合わせは４月●日に』
と、上記のようなメールを出しておきました。
そして、打ち合わせ当日。Ｊ●Ｂ担当の若い女性社員が来ました。
光一「先日メールでお送りしました候補地ですが、
大まかな日程等どのような感じになりました？」
Ａさん「そうですね。
どのような日程を組みましょうか？」
…………
……………………あれ！？
光一「あの……先日メールで、
日程作成をお願いしたと思うのですが……」
Ａさん「え？ そうなんですか？」
その後、ものすごい驚いた表情になり、
急に冷や汗をかき始めるＡさん…………
何で今日の打ち合わせ内容を、『今初めて知りました』って表情に！？
そういえば……先日出したメールにも返信なかったというか……
以前からメールの返信も遅かったぞ、この人…………
光一「今日は詳細を話し合う予定だったかと……」
Ａさん「すいません！！
次にうかがう際には作成してきますので」
この時のＡさんは、ものすごいテンパッた表情と慌てた声になってましたが、
真向かいに座った私は多分、呆れ顔だったかもしれないです。
おかげで、せっかく時間を割いたのにも関わらず、
何も話し合うことができず、そのまま解散。
Ａさんには後日改めて、旅行先候補の日程表を作成してきてもらうことに。
そして、その改めての打ち合わせ日。
Ａさん「先日は申し訳ありませんでした。
今日は、日程表を持参してきました」
そんな誇らしげに日程表持参した言われても……
それを先日持ってきてくれていれば…………
光一「では日程表を見せてください」
Ａさん「特にこちらのプランには自信がありまして」
光一「鹿児島方面のプランですね」
会社として候補地に挙げたのは兵庫県・大阪府・北海道・鹿児島でした。
関東の私たちからすると、兵庫（神戸）、大阪、北海道はともかく、
鹿児島って何しに行くのかなと思うような場所でもあるのですが、
そこに自信があるとは……Ａさんはどういうプランを持ってきたのかなと開きました。
光一「……………………」
日程表を開いて真っ先に目に飛び込んできたのが
『宇宙ロケットが見れます！！』
っていう、デカデカしたロゴ（１日目午後）…………
というか、その印象が強すぎて他の日程が思考から吹っ飛びました……
まさにロケット並みの上昇力で遠く小さく見えなくなっていくプラン。
Ａさんがキラキラ輝く瞳で私を見てこうのたまいました。
Ａさん「この種子島散策コースではですね、
ロケットが見られるんですよ！」
光一「は……はあ…………」
私はこの日、生まれて初めて『生返事』の体感的な意味を知りました。
私をおいてけぼりにして、ロケットについて熱く語り始めるＡさん。
Ａさん「ロケット…………
見たらきっと心に残りますよ！」
Ａさん……Ａさんや…………社員旅行で種子島……２泊３日を……
３０名前後の大人が１年に１回の社員旅行を……
宇宙ロケットで潰せと？
軌道修正の必要を感じた私は、やんわりとＡさんに言ってみました。
光一「でも、種子島結構離れてますよね？
日程上そちらに行ってしまうと、
あちこち観光できないのではないかと」
Ａさん「あ……そうかもしれないですね。
でも、海もありますよ？」
そうかもしれないですね！？
さり気なく、人の軌道修正提案を無かった事にするＡさん。
しかも、海ってむしろメインじゃ……そんなオマケ程度に言われても。
Ａさん「ロケットもありますし……」
なんでそこで落ち込む！？
もしかしてこのプラン……
本気で１０分かそこらのロケット見物が目玉で、
それに一番自信持っちゃってたの！？
なんでそこまでロケットにこだわる！？
だから……そもそもロケットでどうしろと？
私たちはまず……ロケットが見たくて社員旅行に行くわけでは……
Ａさん「ロケット……思い出になるかと思うんですけど」
私の中では、Ａさんの方が心に残るんですけど（変なベクトルで）
しかも他県のプランも…………
光一「あの……提示した予算を超えているんですが」
Ａさん「え、本当ですか！？ すいません！」
Ａさん……こちらの要求をちゃんと読んでいない！？
それとも天然なんですか！？ あなた天然ですね？
というか、この人……ロケットの話で精一杯！？
この打ち合わせの事を社長や、昨年までの旅行委員に話したところ……
社長「あー、Ａちゃんじゃ仕方ないな。
昨年もそんな感じだったからな」
先輩「Ａちゃんだからねえ……
昨年は上司が一緒に来ていたからねえ」
あれ？ このＡって人……昨年もこんな感じだったの！？
上司の方ーッ、Ａさんまだ一人前じゃないよ！！
１人で外に出しちゃダメだよー…………
結局後日、別に見積もりをお願いしていた旅行会社に決めました。
だって、Ａさんの出したＪ●Ｂのプランって、
種子島でロケット見物っていう奇想天外なプランと、
それ以外は予算オーバープランしかなかったんだもの。
Ａさんにはその日のうちに、
光一『また来年お願いいたします』
という旨のメールを送っておきました。
別の会社に今年は頼んだよって内容とともに。
そうしたら…………
今までメールがなかなか返ってこなかったＡさんから、
その日のうちに返事が…………
Ａさん『ぜひ、ぜひもう一度私にチャンスを下さい！！
もう１度プランを立てますので、お話だけでも！！
お願いいたします！！』
ビジネス的な言葉遣いを無視する形の、すごい必死さが伝わるメールが来ました。
『！』って普通客先に送らないだろう……
でも、既に社長決済も済ませてしまっているため、
そして、きっと心理的にはそれ以上の何かの理由で、
Ａさんには丁寧に再度お断りのメールを出したのでした。
来年のＡさんの成長に期待したいところですが……
Ａさんのロケットもびっくりの爆発燃焼力を持った営業力を考えると……
来年Ｊ●Ｂに見積もり依頼したときに、担当がＡさんではなくなっている可能性は
限りなく１００％に近い気がしているので、きっともう会えないような気もするのです。
頑張れ、Ａさん！！
▼ここまで天然の営業さん……ある意味すごいと思いました。国で保護するべきです。
▼今日の一言▼
営業……是必要把握力也（これはあくりょくがひつようなり）
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