雪の日の緊急連絡網
中学校一年時

 どうも、光一です。
 今日はもう12/31……大晦日です。
 つい先日、私の住んでいる茨城県でも初雪がありました。











 雪を見ると、
 毎年思い出すことがあります。











 『緊急連絡網』

 これご存知ですか?
 私が小中学生の時は、
 学校が緊急の事態で休みになったり、運動会が休みになると、
 この連絡網で生徒全員に伝わるようになっていました。











 これは、クラスメイト40人を、
 8人で1グループとし、
 それぞれのグループで連絡をまわすものでした。
 図に表すと、


 A君→B君→C君→D君→E君→F君→H君→I君

 と連絡が回るシステムで、
 担任の先生が、A君に電話。
 そして、A君からB君、B君からC君へと回し、
 そのグループ全体に連絡が行くようになっていました。











 その2月のある日、
 前日からの大雪のため、
 外には10センチ以上の雪が積もっていました。
 私の住んでいる地方では、めったにない大雪でした。
 吹き溜まりでは、30センチくらい……。
 で、あまりの雪の多さに、


 光一「学校休みかなあ」

 などと考えていました。










 しかし、何時になっても連絡は来ません。
 私は、連絡網だと、7番目……その前の6番目のクラスメイトから連絡なしです。
 当時は携帯電話などないですから、
 いちいち生徒同士で電話しませんでしたし、
 当然メールなど存在しない時代でした。
 この緊急連絡網はそんなワケで、
 大体は自宅にいる保護者が出て、
 それで回すものでした。











 結局、連絡がないまま登校時間に。
 遅刻するわけにも行かないので、
 私は長靴を履いて中学校に向かいました。











 光一「寒ッ!!」

 いや、めっさ寒かったですよ。
 ここら辺では雪なんか積もりませんし、
 積もっても1センチが関の山……。
 それが……












 光一「うお!?

     長靴が雪から抜けない!!」

 などと……吹き溜まりでは身動きが取れなくなる始末……。
 それだけ積もっていれば寒いですし、
 雪で濡れて震えます……。
 雪に足をとられ、
 普段なら15分で到着するハズなのに、
 30分はかかって登校しました。











 光一「おはようございます!!」










 私が中学校の門をくぐると、
 学校の先生方がいました。
 そこに、
 私のクラスの親友Oもいました。
 彼は、緊急連絡網では、
 私の次……つまり8番目なので、
 連絡網の最後の連絡先でした。











 光一「あれ?

     先生たち何やってるんですか?」










 見れば先生たちは、

 スコップなどを手にとって、
 階段や道路の雪を脇に寄せていました。











 先生「雪かきしてるんだよ。





    というか、





    何でお前たち登校して来たの?










 光一「え?










 先生「お前とOだけだぞ、登校して来たの。





    連絡来ただろ、






    『今日は雪が積もっていて危ないから、

    
3時間目から授業だって』











 光一&親友O「ええっ!

          そんな連絡来ていませんよ!!










 そこで、親友Oが私を見ます。










 親友O「あれ?

     お前、オレに連絡してないよな?」










 Oの前の連絡受けは私ですから、
 この疑問は当然です。
 でも、
 そもそも私も連絡など受けていませんでした。












 光一「いや、オレも連絡もらってないぞ!!」










 先生「なんだー、





     お前たち連絡回ってこなかったのか?






    いやー、こんな雪の中ワザワザ出てくるなんて、

    真面目なやつらだなー、と思ったけどさ。






    まあ、いいや。





    どうせ来たなら、

    お前らも雪かきをやれ











 それで、私たち2人は、
 スコップを渡され、
 寒い中……延々と雪かきをやらされたのです……。

 ちなみに、この先生。
 私たちの学年の主任で、以前に書いたS先生











 光一「くそっ……Iの野郎……何で連絡しなかったんだ!!」

 親友O「……Iの野郎……昼間ぶちのめしてやる……」










 Iとは、私の前の連絡受けのヤツです。
 そこから回ってきてないのは、
 彼がこの場に来ていないことから明らか。
 私たち二人は、Iに昼間問いただすことを、考えながら、
 ブツブツ文句を言いつつ、雪かきをしていたのです。





















 ちなみにその間、
 私のクラスの担任Y先生は、
 自分の車を走らせ、
 校庭に「車のタイヤ跡」を付けて楽しそうにしていました……。
 自分のクラスの生徒や(私たち2人)
 他の先生方(校長までも)が雪かきしている中、
 一人遊ぶ彼の姿も忘れられませんでした。





















 さて、3時間目も近くなり(10時過ぎ)、
 生徒たちが登校し始めてきます。
 当然、教室に戻った私と親友Oは、
 悠々と登校してきたIに問いただしました。











 光一「お前のところ、

    『今日は3時間目からだ』

    って連絡行ってたのか?」





 この質問に、Iはニッコリとしながら……





 I「ああ、連絡来たよ。

  そういえば、お前に連絡するの忘れてた」










 しれっと言い放つ彼に、
 私と親友Oの頭の中で「ブチ」という音が聞こえました。










 親友O「忘れてたじゃねえ!!





     おかげで俺たちなあ、

        朝寒い中出てきて、

        雪かきすることになったんだぞ!!





 光一「しかも、全校生徒の中で、

    俺たちしか来なかったぞ!!





 と、私と親友Oが交互に怒りをぶつけました。
 そうしたら……


























 I「まあ、それはそれでいいじゃん!!





 ニッコリ言いました。
 だから私たち二人も、
 ニッコリ笑いながら……





















 光一「テメー、ざけてんじゃねえぞ!!

 親友O「ブチ殺す!!










 バキィ!!

 ドスッ!!










 ええ、彼に賞賛の言葉を浴びせて、
 友情の証として、
 思いっきり殴りました♪











 雪が降る季節が来るたびに思い出します。
 みなさんも、連絡はきっちりしましょうね♪












 でないと、
 怖いお兄ちゃんに殴られるかもしれませんよ?

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