大学三年生当時
味噌汁の作り方
さて、みなさんも味噌汁くらいは作ったことがあると思います。
光一は実家にいるので、
すでに2003年8月現在で20代半ばに差し掛かっているのにもかかわらず、
料理は親が作っています。
私は食べるのは好きですが、
基本的に作るのは苦手です。
作ってくれる人、大募集です。
特に女性……
そんな光一でも、一応料理をすることもあります。
でも作るのは抵抗感があるので、
基本的には死にかけなければ料理などしません。
そんな光一も、味噌汁とかの簡単な料理ならできます。
ねぎを適当に刻んで、
ワカメとか適当に入れて、
お湯にどぼどぼと入れます。
完璧なはずです。
光一、早速作った味噌汁を口に含みました。
当然味見などはしていません。
ブブバァ!!
光一「ゲホゲホ……な、なにこれ!!」
光一、あまりのマズサにせっかく作った味噌汁を吹き出してしまいました。
光一は不思議でしょうがありません。
味がしないんですから……
熱湯に浸かっていたワカメが微妙な歯ごたえをかもし出しています。
お湯の中にときおり混じるネギの辛味
……はっきりいってマズイです。
光一、
台所に戻って、よーく出した材料を見てみました。
ワカメ
ネギ
お湯
味噌
味の素
材料は完璧なはずです。
光一の味覚がおかしくなったということでしょうか?
しかし、光一はタバコも飲まない人間です。
そんな一日二日で味覚が変わるはずもありません。
ましてや、
光一は非常に慎重な人間です。
現代社会にありがちなマニュアル人間です。
作業は遅いですが、仕事は間違えない自信があります。
材料をよーく見ても間違いはありません。
全ては手引書通りです。
光一「なんで?」
私は思わず首を傾げてしまいました。
ワカメ
ネギ
お湯
味噌
味の素
……
味噌汁を作ったなべをよーく見てみます。
しっかりとネギおよびワカメが浮いています。
色が異様に薄いです……
光一「お吸い物……」
私、蚊の泣くような声でぼそっと言ってみました。
暑い夏の昼でした。
<3分後>
光一は「味噌汁」を飲んでいました。