自習室にて
予備校生時
どうも、光一です。
私は予備校生時代に、
Yゼミナールに通っていたのですが、
授業がなくてもとにかく勉強が浪人生の義務。
とにかく大学合格に向け、
授業外でも勉強しまくっていました。
とくに、
予備校に行っている時で時間が空いたときは、
そこの自習室で勉強していました。
その自習室も、
非常に混み合って、
一人当たり2時間までが持ち時間。
それを超えたら退出するような感じだったと思います。
さて、
ようやく自習室の席が空いて、
私はそこに座って勉強を始めました。
もう冬で、受験も近づいています。
私も必死でした。
冬だったので、
いくら暖房が効いているとはいえ寒い。
なので、コートを着て勉強していました。
コートがぬくい……
ぬくぬく……
ああ、コートがぬくぬくだにゃー……
光一「ZZZZZZ」
あろうことか、私。
自習室で居眠りを始めていました。
ああ、言い訳させて!!
だってコートが暖かくて……ゴメンナサイ
そんなことをしていれば、
自習室が空くのを待っている人は並んでいるワケです。
寝ている人間などもってのほか。
監視している職員の人が起こしに来てくれました。
ユサユサ
光一「むぅ?」
職員「君、起きなさい」
ユサユサ
光一「んむぅ!?
あ、す、すいません……」
と私、ちゃんと起きれましたよ。
起きて、横から肩を揺すってくれた職員を見ました。
職員が、私の顔を凝視しています。
(ものすっごく……)
まさか、恋!?
でも、
でも、職員は50代半ばのハゲたオッサンで……
そんな人に恋心を抱かれても困るのです。
激しく困るのです。
私の顔を凝視していた職員はこう言ったのでした。
職員「君、よだれよだれ」
光一「!?」
職員「よだれがすごい糸引いているよ」
なんということでしょう……
私の顔はよだれでベトベト
よだれは大きく糸をひいて、
コートにまでべっちょり……
見れば机のノートもぐっしょり濡れています。
しかも
よだれの糸がかなり強力でして、
太くてさらに長く切れずに、
口元からコートまで凍った滝のように自己主張。
そんなことを、
職員「よだれがすごい糸ひいているよ」
なんて大勢が静かに勉強しているところで言わないでほしいのです。
ものすごく恥ずかしかったのでした。
静かな空間に突然、
君、よだれよだれ
すっごい糸ひいているよ
新手のイジメですか!?
ともかく、放っておくわけにはいかないので、
慌ててそれをハンカチでぬぐった私。
クスクス
光一「!?」
クスクス
普段は静寂そのものの自習室に、
クスクス
という擬音がものすごく反響していることに耐えられなかった私は、
すぐに荷物を片付けて
脱兎!!
自習室を走って出て行った私を、
クスクス
と擬音を出していた人たちはなんと噂しあっていたのでしょう……。
みなさんも、経験ありますよね♪