|  | 鳴島 
 「はあ…………
 
 本当にマスターは仕方ないですねぇ。
 
 やれやれですよう」
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      |  | 光一 
 「……毎度毎度思うのだが、
 
 君の雇用主に対する
 
 失礼極まりない態度は
 
 改善されないのかね?」
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      |  | 鳴島 
 「ほえ?
 
 どこか失礼な点でもありますかぁ?」
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      |  | 光一 
 「自分の胸に手を当てて
 
 よっく考えてみたまえ」
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      |  | 鳴島 
 「胸ッ!?
 
 マスターのえっち!!」
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      |  | 光一 
 「綾香君?
 
 日本語通じていますか?」
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      |  | 鳴島 
 「通じてますよう!
 
 胸に手を当てろなんて……
 
 私が巨乳だからって……」
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      |  | 光一 
 「君は一度、
 
 小学校の国語から
 
 勉強しなおしたまえ」
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      |  | 鳴島 
 「そこまでバカじゃないですぅ!
 
 マスターの方が十分失礼ですぅ」
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      |  | 光一 
 「私は君に対しては、
 
 少なくとも事実を指摘している。
 
 が!
 
 君の私に対する失礼な態度は……」
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      |  | 鳴島 
 「失礼じゃないですよう」
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      |  | 光一 
 「だぁ〜!!
 
 その表情も言動も
 
 十分失礼ではないか!
 
 自分の取ってる態度……
 
 どんな態度かわかってるかね?」
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      |  | 鳴島 
 「だってぇ…………
 
 マスターが悪いですぅ。
 
 そういう態度取られるようなことを
 
 今回もしているじゃないですかぁ」
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      |  | 光一 
 「何のことかね?」
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      |  | 鳴島 
 「今日のマスターの日記なんて
 
 その典型ですよう」
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      |  | 光一 
 「どこがかね?
 
 『閲覧者参加型企画!』
 
 『マスターに質問や企画を送ろう』
 
 という内容だぞ?
 
 閲覧者へのサービス心旺盛な
 
 誉められて良い内容じゃないか」
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      |  | 鳴島 
 「本当に誉められる内容なら、
 
 自分で『誉められて良い内容』
 
 なんて言いませんよぉ」
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      |  | 光一 
 「む…………
 
 それはそれとして、
 
 どこが悪いのかね?
 
 閲覧者をサイトに巻き込む……
 
 悪い考えじゃないだろ?」
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      |  | 鳴島 
 「それはそうですね♪」
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      |  | 光一 
 「だったら…………」
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      |  | 鳴島 
 「でもマスターの場合は……
 
 誉められたものじゃないですぅ」
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      |  | 光一 
 「何故だね?」
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      |  | 鳴島 
 「そうですねぇ…………
 
 マスターの今日の日記、
 
 お客様への提案を見ると……」
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      |  | 光一 
 「見ると?
 
 何だね?」
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      |  | 鳴島 
 「ぶっちゃけ手抜きですねぇ♪」
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      |  | 光一 
 「ぐっがぁぁぁぁぁ!!
 
 私の考え抜いた末の提案を……
 
 手抜きですね……だとぉ!」
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      |  | 鳴島 
 「ほぇ?
 
 ご自分では手抜きでないとでも?」
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      |  | 光一 
 「あ、当たり前だ!!
 
 更新頻度が少ない中……
 
 いかにお客様を満足させるか……
 
 これが重要ではないかね?」
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      |  | 鳴島 
 「そうですねぇ♪
 
 私も同感ですぅ」
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      |  | 光一 
 「人が『楽しかった』と
 
 充足感を最も抱ける方法は何か?
 
 綾香君知ってるかね?」
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      |  | 鳴島 
 「自分が身体を動かしたり、
 
 何かを体験する作業とは
 
 よく言われますねぇ」
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      |  | 光一 
 「そうだ!
 
 『体験学習』などというのもあるくらい、
 
 『体験』というものが
 
 最も充足感溢れるらしい」
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      |  | 鳴島 
 「自分でお皿作ったり、
 
 蕎麦打ちとか体験すると
 
 なんだか愛着もわきますよねぇ♪」
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      |  | 光一 
 「その通り!!
 
 だから私は考えたのだよ……
 
 どうしたらお客様が満足するか?
 
 どうすべきだと思う?」
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      |  | 鳴島 
 「そうですねぇ…………
 
 いつもの更新では同じだから……
 
 皆さんが参加する企画とか……
 
 サイトの運営に関わるとか……
 
 いつもと違った楽しみ方を……」
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      |  | 光一 
 「そうだ!!
 
 いつもと違う楽しみ方!
 
 サイトに関しては、
 
 『サイト運営に関わる』
 
 『サイトの企画に加わる』
 
 『質問を送って取り上げてもらう』
 
 などの参加型というやつだ!」
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      |  | 鳴島 
 「ふむふむ。
 
 確かにそれならば、
 
 より身近にサイトを感じますし、
 
 自分の企画や
 
 質問に答えてもらえれば
 
 より嬉しいですねぇ♪」
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      |  | 光一 
 「そうだろ?
 
 ラジオ番組へハガキ投稿して、
 
 読んでもらえたときなんて、
 
 滅茶苦茶嬉しいだろ?
 
 もっとそのラジオに愛着わくだろ?」
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      |  | 鳴島 
 「確かに♪」
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      |  | 光一 
 「だから私は…………
 
 お客様から、
 
 『管理人に対する質問』
 
 『お題やその他』
 
 を受け付けると言ったのだ!」
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      |  | 鳴島 
 「なるほどぉ!」
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      |  | 光一 
 「分かってくれたかね?
 
 私の考え抜いた提案が」
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      |  | 鳴島 
 「よっく分かりましたぁ♪」
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      |  | 光一 
 「そうか良かったよ……
 
 手抜きだなどと思われては……」
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      |  | 鳴島 
 「マスターの提案は、
 
 手抜きだと
 
 よっくわかりましたぁ♪」
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      |  | 光一 
 「ぐぎゃぁぁぁぁぅぅぅ!!
 
 どうしてそうなるのかね?
 
 どう聞いても素晴らしい提案だろ?」
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      |  | 鳴島 
 「だって…………
 
 日記の中でご自分で……
 
 『手抜きじゃないか?』
 
 『オレが一番分かってる!』
 
 って逆ギレ気味に言ってるですぅ」
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      |  | 光一 
 「え?
 
 ……………………!?
 
 しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!」
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      |  | 鳴島 
 「本当にやれやれですねぇ」
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      |  | 光一 
 「綾香君!!
 
 何度も言うが、
 
 雇用主に失礼な態度を……」
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      |  | 鳴島 
 「取られる理由は
 
 十分にありましたね、今回♪」
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      |  | 光一 
 「……………………
 
 ソウデスネ…………」
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