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鳴島
「マスター!
提案提案!!」 |
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光一
「何かね、綾香君。
私は今、
カップ焼きそばの具が
いつも底のスミに残ってしまうのは
何故か……という
人類永遠の悩みに挑んでいるのだ。
忙しいから、手早く頼むよ」 |
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鳴島
「どうでも良いことじゃないですかぁ!」 |
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光一
「何が良いことかね?
この人類を悩まし続ける現象に、
未だ解決の糸口は…………」 |
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鳴島
「聞かないと泣きますよう!」 |
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光一
「ふう…………面倒くさいなあ。
で、何かね?」 |
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鳴島
「今、一瞬だけ
本音が出ませんでしたかぁ?」 |
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光一
「気のせいだ。
で、何かね?」 |
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鳴島
「えっとですねぇ。
提案その1
『オセロでマスターをギャフン!
勝ったら私の時給1000円に♪』
はいかがでしょうかぁ?」 |
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光一
「…………何かね?
その幼稚園児並みの提案は?」 |
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鳴島
「幼稚園児並!?」 |
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光一
「大して働いてもいないのに、
900円の時給では不満かね?」 |
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鳴島
「だって…………
店の備品代払わされてるから、
実質時給450円…………」 |
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光一
「毎日のように
皿やカップを割るわ、
冷蔵庫やオーブン壊すわ……
それでだけで済んでいるのを
むしろ感謝してほしいがね」 |
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鳴島
「ぁぅ…………」 |
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光一
「それに…………
ギャフンなんて言葉
初めて生で聞いた」 |
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鳴島
「むぅ〜!!
そんなのいいからぁ、
オセロやりましょ、オセロ!」 |
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光一
「ほぉ…………
君の脳みそで私を倒せる?
そんな自信があるのかね?」 |
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鳴島
「マスターよりも
頭良いですもん♪」 |
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光一
「………………………
どこから来る自信かね、それは?」 |
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鳴島
「全宇宙から、
こう……来たんですよ。
ピピピー……って!」 |
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光一
「綾香君…………
君のことはこれまで
単なる巨乳天然ボケ娘
だと思ってたけど…………」 |
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鳴島
「…………天然じゃないもん」 |
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光一
「毒電波娘だったなんて…………」 |
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鳴島
「毒電波?」 |
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光一
「簡単に言えば、
予言・誇大妄想などなど……
脳内妄想がダダ漏れしている
哀れな頭脳の持ち主のことだな」 |
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鳴島
「むかぁ〜!!
聞き捨てなりませんよう!」 |
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光一
「まあ…………いいか。
君をオセロで滅茶苦茶に負かせば、
君の自信が誇大妄想だと
きっちり証明できるしな」 |
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鳴島
「ふん!
そう言って泣きべそかいても
知りませんからねえ!!」 |
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光一
「泣きそうなのは、
むしろ君だろうが……」 |
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鳴島
「うるさいですよう!
とにかく勝負!!」 |
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光一
「やれやれ…………
では、君が先手で良いぞ。
用意しといてくれ。
私はちょっとトイレに……」 |
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鳴島
「はいはいですぅ」 |
3分後
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「用意しておきましたよぉ!
次マスターの番ですぅ」 |
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光一
「綾香君…………」 |
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鳴島
「なんですかぁ?」 |
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光一
「これ何?」 |
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鳴島
「オセロ!!
白って先手ですよねぇ♪」 |
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光一
「綾香君…………
今日の私の日記見てくれないか?」 |
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鳴島
「んぅ?」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「!?」 |
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光一
「綾香君…………」 |
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鳴島
「ま、マスター…………」 |
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光一
「何かね?」 |
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鳴島
「コレは何でしょうか?」 |
↓コレ
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光一
「人はそれを
ハサミ将棋と言う」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「綾香君」 |
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鳴島
「はい」 |
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光一
「この勝負…………
誰の勝ちかね?」 |
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鳴島
「私の負けですぅ……」 |
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光一
「誰の方が頭良いんだっけ?」 |
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鳴島
「いじわるぅ…………」 |
(追伸)
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光一
「慶徳さんから、
綾香君のイラストをいただきました♪」 |
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鳴島
「ありがとうございましたぁ!!」 |