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鳴島
「おはようございま〜す!!」 |
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光一
「おはよう」 |
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鳴島
「後1日ですねぇ♪」 |
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光一
「何の話だね!?
先日から色んな人がだねえ、
『そろそろカウントダウン始めましょうか〜?』
っていう事を言い始めているんだよね」 |
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鳴島
「ヤですねぇ〜♪
何のカウントダウンかだなんて、
聞く方が無粋ってもんですよぉ♪」 |
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光一
「どういう意味で無粋なのかね?
全くわからん、なんなのか、全くわからん!」 |
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鳴島
「えー、
みんなでマスターを祝ってるのにぃ?」 |
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光一
「だから、
私の何を祝っているのかね?」 |
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鳴島
「ほぇ?
本当に何の意味かわからないんですかぁ?」 |
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光一
「あー、わからん、わからん!」 |
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鳴島
「本当は認めたくないだけですかぁ?」 |
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光一
「何のことか、わかりかねます!」 |
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鳴島
「じゃあ…………
はっきり言っちゃっていいんですかぁ?」 |
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光一
「良いも何も、何の事なのだね!」 |
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鳴島
「じゃあ……一足先に…………
三十路入り、おめでとうございますぅ!!」 |
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光一
「まだ三十路じゃない!!
というか、
『おめでとう』の言い方がおかしいではないかね!?」 |
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鳴島
「あれぇ?
お誕生日おめでとうございますぅ♪
の方が良かったんですかぁ?」 |
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光一
「普通そっちの祝い方だろうが!
『三十路入りおめでとう!』なんて……
そんな祝い方、聞いた事もないわー!」 |
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鳴島
「まぁまぁ、三十路という新世界へ……
ようこそいらっしゃいましたぁ〜♪
私はまだまだ20代ですけどぉ♪」 |
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光一
「ちなみに1年前に言われたのだが……
『すべてが死んでいる
こちらの世界でお待ちしています』
って、三十路の世界入りについて言われた事が……
だから、私はまだ三十路じゃないって言ってるだろ!」 |
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鳴島
「24時間も経てば三十路じゃないですかぁ……
往生際わるいですよぉ…………」 |
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光一
「何を言うかね!?
君だって例えばだよ…………
『三十路おめでとう♪』って言われたらどうよ?」 |
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鳴島
「私、まだ三十路じゃないもん♪
ピチピチ20歳代だもん!!」 |
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光一
「『例えば』って言ってるだろうが」 |
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鳴島
「私は永遠の20歳代ですもん♪」 |
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光一
「だったら私だってそうだよ!!
三十路になんてなるわけないだろ!!」 |
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鳴島
「いや、マスターは正真正銘の
30代男性ですよねぇ?」 |
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光一
「今日は20歳代だって言ってるではないか!
私の誕生日は10月30日!!」 |
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鳴島
「大して変わらないじゃないですかぁ……
一足先に三十路になったー♪
で、良いじゃないですかぁ」 |
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光一
「だから、私は永遠の20歳だと…………」 |
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清香
「お疲れ様です…………
相変わらず何を騒いでいるんですか?」 |
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鳴島
「うぁ!?
もう清香来たの!?」 |
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清香
「『もう来たの?』はヒドイでしょうよぉ……」 |
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鳴島
「いや…………さっきさぁ、
『おはようございますぅ』言ったばかりの気がしたから……
清香がバイトに来るって事は、もう夕方?」 |
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清香
「歳を取ると時間早くなるらしいね?
お姉ちゃん……オバサン化してるんじゃない?」 |
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鳴島
「なんですってぇー!?」 |
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光一
「さっきその綾香君はね、
『私は永遠の20歳代ですもん♪』
って言っていたけどね」 |
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鳴島
「マスターに言われる筋合いないですよぉ!?」 |
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清香
「お姉ちゃんはもっと現実を見た方が……
彼氏いない歴が30年になっちゃうよ?」 |
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鳴島
「まだ三十路じゃない!!」 |
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清香
「あ、そうそう。マスター」 |
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清香
「1日早いですけど、
お誕生日おめでとうございます♪」 |
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光一
「おお、ありがとう!!」 |
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鳴島
「私もお祝いの言葉かけたのにぃ、
何で反応が違うんですかぁ!」 |
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光一
「君のは明らかにお祝いじゃないだろ!?
へー、珍しい!!
プレゼント箱の形したクッキーなんだ」 |
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清香
「そうですよー。どうぞどうぞー♪」 |
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光一
「いただ…………
ブフォォォォォォォ;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )!!」 |
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鳴島
「うぁ!? 噴き出したぁ!!
きたな〜い!!」 |
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清香
「あ、しまった……間違えた。
そっち、お姉ちゃんに渡す用の
塩アンド激辛クッキーだった……
マスター用のこっちだ…………」 |
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鳴島
「何を私に渡そうとしてたのよぉ!?」 |