|
光一
「うーん…………」 |
|
鳴島
「どうしましたかぁ?」 |
|
光一
「ん? あー、いやね、ちょっと考え事。
今年もやり残したこと多すぎるなあと……」 |
|
鳴島
「まだ今年、1カ月残っていますよぉ」 |
|
光一
「そう、そうなんだけどねえ……
仕事は忙しいし……なかなか時間もねえ。
あー、学生の頃は時間が、無限にあったのに」 |
|
鳴島
「無限には無かったかと思いますけどぉ、
まあ、社会人になってしまったら、
時間は意識して作らなくちゃ生まれませんよぉ」 |
|
光一
「その点でいえば、私…………
深夜残業もボロボロあるのに、旅行行ったり、
サイト更新回数増やしたり……よくやってない?」 |
|
鳴島
「そうですねぇ、最近はよくやってるかも♪」 |
|
光一
「いやー……今日、
岡山旅行・オフレポ2回目書いたけど」 |
|
鳴島
「あー、書かれていましたねぇ」 |
|
光一
「どこの県でも…………神社仏閣などの絵馬って
書かれている内容が似ているなあと思って」 |
|
鳴島
「あー…………確かにぃ、
『パチスロ当たりますように!』とか、
『宝くじ当たりますように』とか…………」 |
|
光一
「『1億万円が当たります!』もあった。何故、断定形か……
一番重かったのはやはり…………
『ヒカルさんと復縁できますように
二人で永遠の幸せを』
って言う、女性の書いただろう絵馬…………」 |
|
鳴島
「あぁーーーー…………」 |
|
光一
「神様……重すぎると思うなー……」 |
|
鳴島
「そういえば、はるばる岡山のお稲荷様まで行ってきて、
マスターは何か願掛けしなかったんですかぁ?」 |
|
光一
「そういえばしなかったねえ」 |
|
鳴島
「そういえばマスターって、
神社とか行っても、願掛けしないですしぃ、
絵馬とかって書いた事ありますか?」 |
|
光一
「絵馬……書いた記憶が全然無いんだよねえ」 |
|
鳴島
「せっかくなら、絵馬ぐらい書いてくればいいのにぃ。
おまじないとか信じないタイプですかぁ?」 |
|
光一
「うーん…………おまじないってさ、
子供の内はいいんだけどね」 |
|
鳴島
「私、今でも結構やってますよぉ♪
朝の占いとかも大好きです!」 |
|
光一
「でも何ていうかさ、ほら。
大人になると、おまじないとか願掛けっていうよりも
現実逃避になってしまうからね」 |
|
鳴島
「現実逃避って…………」 |
|
光一
「だってよくも考えてみなさい。
子供が願掛けとかでだよ
『将来、宇宙飛行士になれますように』
そういうのは良いじゃない」 |
|
鳴島
「子供の願い事とかってぇ、
なんだか夢があって可愛いですよねぇ♪」 |
|
光一
「大人になると現実の荒波にもまれて……
『3億円ほしい』とか……急に現実的になるからね。
『老後まで不安なく過ごしたいです』とか……」 |
|
鳴島
「あ〜……………………」 |
|
光一
「私もあれだよ…………普段からそれこそ、
『10億円欲しい』とか…………
『今日までの経済新聞を持って、10年前に戻る!』
そんな事、毎日思ってるんだけど…………
そうしたら今頃、株操作で大儲け……
バイトで気楽に老後まで生活するんだけどなあ」 |
|
鳴島
「うぇぇぇぇ…………」 |
|
光一
「後はせいぜい…………
『Eカップ以上のAV女優とニャンニャンしたい』とか……
もう願い事は全部物欲・金欲・性欲まみれですよ?」 |
|
鳴島
「そんな夢物語……叶うわけないじゃないですかぁ」 |
|
光一
「だから、書いた事もお願いした事も無いっての。
大人が願い事すると、とたんに現実的になるからなあ」 |
|
鳴島
「まぁ…………確かに…………」 |
|
光一
「時に、占いとか願掛けが好きな綾香君。
君は普段、どういう現実逃避を願ってるの?」 |
|
鳴島
「現実逃避って言うなぁ!?」 |
|
光一
「君も私と大してベクトルの違わない願い事でしょ?」 |
|
鳴島
「私の場合はぁ…………
白馬にまたがった王子様がぁ、
私に求婚しに来てくれないかなぁ……って」 |
|
光一
「……………………」 |
|
鳴島
「い、いいじゃないですかぁ!!
白馬の王子様が、私をお姫様抱っこするんですぅ!」 |
|
光一
「あ、清香君。
君って願掛けとか占い好きかね?」 |
|
鳴島
「ちょ、何で私の話を放置してるんですかぁ?」 |
|
清香
「はい?
別に嫌いでもないですけど?
高校で女子同士、占いとかしたりしますし」 |
|
光一
「清香君は、願掛けとかすると
どういった願い事するのかね?」 |
|
鳴島
「ちょっと、私の話を無視しないで……」 |
|
清香
「そうですねえ…………私の場合は、
24歳で起業して、人に依存しない生活をしたいですね。
男に依存する生活なんて、ましてやゴメンです」 |
|
光一
「……………………
女子高生ってこういう願い事するものだっけ?
というか、それは願い事なのかねえ?」 |
|
鳴島
「願い事じゃなくて…………
単なる将来の目標じゃあ…………」 |
|
光一
「ちなみに綾香君のは…………
あまりにも少女趣味過ぎて……
痛すぎて可哀想だから放置したんだけど?
白馬の王子様に求婚され……お姫様抱っこって……」 |
|
鳴島
「か、か、可哀想!?」 |