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光一
「今日もおつか…………」 |
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鳴島
「うひゃぁっ!?」 |
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光一
「う、うわっ……何かね!?」 |
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鳴島
「あ、ああ、いえ。何でも〜」 |
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光一
「何でもなさそうでは無い気がするが……
単にお疲れ様と声をかけただけなのだが」 |
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鳴島
「ああ、はい……ええ、お疲れ様ですぅ」 |
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光一
「綾香君のこの変な態度…………
何かあったのかね、清香君?」 |
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清香
「さあ〜?
お姉ちゃんが自意識過剰なだけかと」 |
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鳴島
「自意識過剰ってなに!?」 |
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光一
「おや、綾香君…………
肩の上に糸くずが…………」 |
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鳴島
「ひゃぁっ!?」 |
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光一
「清香君、綾香君のこの態度は一体何なの?」 |
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清香
「だから、お姉ちゃんの自意識過剰なんですよ」 |
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光一
「?????」 |
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鳴島
「いやぁ〜…………
3週間後にはクリスマスじゃないですかぁ」 |
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光一
「あー、そうだね。今年も来るね。
どうせなら、クリスマスイヴを祝日にすれば、
クリスマスとの相乗効果で、
多くの人がお金使うだろうに…………」 |
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清香
「イヴ前日は天皇誕生日で祝日なんですけどね」 |
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光一
「天皇誕生日を移動させて、イヴに重ねればいいのに。
そうしたら、私でもさすがに言ってあげてしまうよ?
『天皇へーか(祝日)バンザーイ!』って…………
普段だったらどうでも良い祝日の1つが、
あっという間にパラダイスになるもの…………」 |
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清香
「よりにもよって、飛び休ですからね…………」 |
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光一
「飛び休って、休んだ気にならないし、
かえって仕事バランス悪くなるから、
すっごく嫌なんだけどねえ…………
で、クリスマスがどうしたの?」 |
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鳴島
「クリスマスといえば聖なる夜なので、
私もそれまでに汚れた身になりたくないというかぁ……」 |
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光一
「清香君。
綾香君が言っている意味がわからないんだけど……
通訳してもらってよいかね?」 |
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清香
「あ、つまりですね。
『クリスマスには好きな男性とイチャイチャするので、
それまでは清らかな身体でいたいから、
汚れたマスターの手で触れて欲しくない』
って、そう言ってるみたいですよ」 |
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鳴島
「思っていても、そこまで直接的に言ってない!」 |
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光一
「綾香君、君…………
雇い主に対して……なんて失礼な!!」 |
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鳴島
「だってマスター…………
奥様いるクセにですよぉ?
『クリスマスまでにEカップの女性に抱きつかれたい!
女性に抱きつかれる秘訣を急募!!』
なんて、トンデモ発言してるんですよぉ?」 |
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清香
「だからお姉ちゃん、
自意識過剰になっていて、
マスターを拒否っちゃったわけです」 |
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光一
「あーあー、綾香君Eカップ以上あるもんね♪」 |
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鳴島
「イヤラシイ目で私を見ないでくださいぃ!!」 |
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清香
「ホント、私のお姉ちゃんのクセに……
なんでオッパイ大きいんだろうねえ?
貧乳の私が可哀想だと思わないの?」 |
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鳴島
「何で私が噛みつかれるのぉ!?」 |
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光一
「ほら、抱きついてみたまえ綾香君?」 |
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鳴島
「それ、暗に抱きつけって言ってますよねぇ?
完全にセクハラですからね!!」 |
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光一
「いいじゃないか。
抱きつかれようが抱きつこうが……
身体は減るもんじゃないだろ?」 |
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清香
「オッパイだって揉まれて減るもんじゃないもんね。
揉まれるだけ大きい人はいいねえ〜」 |
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鳴島
「二人とも何言ってるのぉ!?
減る減らないじゃないから!!
私の精神が冒されるでしょうがぁ!」 |
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光一
「おかしいなあ?
女性に抱きつくとセクハラになる時があるけど、
抱きつかれればセクハラにならないはずなのに」 |
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鳴島
「それはその女性が、
心から抱きつきたいと思って抱きつけばですよ。
マスターの私に対するそれは、強制でしょうが」 |
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光一
「じゃあ、今月の給料1万上乗せするって言ったら?」 |
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鳴島
「援助交際みたいで…………
余計に犯罪のにおいがするんですがぁ……」 |
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清香
「そもそも、お姉ちゃん?」 |
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鳴島
「なぁに?」 |
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清香
「クリスマスまでに汚れた身体になりたくないって……」 |
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鳴島
「クリスマスには最高のパートナーと
抱き合いたいもんねぇ♪」 |
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清香
「いや、だからさ…………
彼氏いない歴28年のお姉ちゃんが、
そういう人いるの? 一緒に寝る人」 |
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鳴島
「一緒に寝る人って……そんな直接的な!?」 |
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清香
「じゃあ、エッチする人でもなんでもいいけど……
彼氏すらいないのに、清らかな身体も何もないんじゃ?」 |
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清香
「こ、これから3週間で出来るかもじゃない。
この時期の男の人って、
妙にサカリのついた猫みたいだしぃ……」 |
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清香
「そんな男の人が最高のパートナーでいいの?」 |
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光一
「ほら、とりあえず妥協して、
私に抱きつきたまえ♪」 |
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鳴島
「妥協とか言わないでくださいぃ!
そもそもマスターは妻帯者でしょうがぁ!」 |