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鳴島
「〜♪ 〜♪」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「ふんふふ〜ん♪」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「ふふふ〜……にゃぁっ!?」 |
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光一
「うぉぉ……何だね、急に!?」 |
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鳴島
「それはこっちのセリフですぅ!」 |
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光一
「何がだね?」 |
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鳴島
「人の後ろに無言で…………
何をしていたんですかぁ?」 |
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光一
「何もしてないわ!!
君は何を誤解しているのかね?」 |
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鳴島
「本当に何もしていないんですかぁ?」 |
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光一
「何もしていないっての…………
単に君の後ろに置いてある段ボールを取りにきただけで」 |
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鳴島
「ホントですかぁ?」 |
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光一
「なんでそこまで突っかかってくるんだね!?
実際、そこに段ボールあるでしょ!」 |
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鳴島
「いや〜…………
マスターの事だからてっきり…………」 |
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光一
「てっきり……何だね?」 |
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鳴島
「後ろから私の胸をのぞき込んでいるものかと……」 |
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光一
「何でそこまで疑われなくてはならないんだね!?」 |
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鳴島
「えー…………それを今更ですかぁ?」 |
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光一
「今更って…………
私の信条は『瓜田に履を納れず李下に冠を正さず』
疑われない行動こそが私の信条だぞ?」 |
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鳴島
「マスター、冗談面白いですねぇ♪」 |
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光一
「冗談じゃないわー!!
本気で本気の私の信条だ!!」 |
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鳴島
「マスター?
今日は何月何日ですかぁ?」 |
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光一
「は? 何だね、やぶからぼうに……
11月6日だね」 |
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鳴島
「エイプリルフールは4月1日ですよぉ?」 |
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光一
「だー!!!!
ウソじゃなくて、正真正銘私の信条なの!」 |
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鳴島
「またまたぁ♪」 |
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光一
「何でそんな頑なに信じようとしないかね……」 |
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鳴島
「そりゃぁ……普段のマスターの行動見ていれば」 |
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光一
「何を言うか!!
私は人に疑われない生き方をしている!
常に正直なのが私の行動理念だ!!」 |
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鳴島
「欲望に正直な…………
と補足された方が良いですよぉ?」 |
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光一
「何で私の心証を悪くするようなことばかり!?」 |
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鳴島
「だって事実じゃないですかぁ…………」 |
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光一
「どこが事実だね!?」 |
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鳴島
「じゃあマスター……質問」 |
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光一
「何かね?」 |
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鳴島
「胸の大きな女性が前から歩いてきました。
さあ、どうします?」 |
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光一
「すれ違いながら胸を見ます」 |
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鳴島
「……………………
好みの女性を見かけたら?」 |
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光一
「もちろん、一緒に寝たいと思います!」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「何だね?」 |
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鳴島
「やっぱり欲望に忠実なだけじゃないですかぁ」 |
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光一
「男なんだからしょうがないだろ!
誰でもそんなものだ!!
むしろ、そうしない方が女性に失礼だ!」 |
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鳴島
「だからマスターが後ろにいたら、
胸をのぞきこまれているって思うでしょ?」 |
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光一
「失礼な。
時と場合によるわ、そんなもん!」 |
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鳴島
「そんな時と場合の区別なんて、
マスターにしか分かりませんよぉ。
よくそれで彼女さんに愛想つかされないなぁ」 |
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光一
「それは私が正直で誠実な人間だからだね」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「何だね、何だね!!」 |
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鳴島
「いやまあ……正直で結構じゃないですかぁ?」 |