鳴島
「ほぉ〜ら〜♪
マスター♪
元気出してくださいよぉ！！」光一
「…………」鳴島
「今日はイヴですよ♪ イ・ヴ♪
昨年と違って、クリスマスに休暇も取れたんですし」光一
「取れたけど……意味ない……」鳴島
「しかも、ケーキもあれば、
私もいたりするワケですよぉ♪」光一
「ケーキ……食べれないし、
綾香君がいても、抱きつく気力もない……」鳴島
「うーん……マスターらしくないですぅ……
でもぉ、せっかく取れた休暇ですしぃ……」光一
「……今週頭から、
腹痛・吐き気に、頭痛に熱……
クリスマスコンパは当日キャンセル……ううう……」鳴島
「まあ、
でも私もこうやって看病してあげているワケで……」光一
「うう……看病は嬉しいけど……
本当ならコンパで騒ぎたかったし、
ケーキ食べたかったし……
ううう……」鳴島
「な、泣かないでくださいよぉ……
う〜ん……確かに久々にクリスマス休暇取れたのに、
これはかわいそうですけどぉ……」光一
「ぐすぐすっ」鳴島
「あう〜……
マスター泣かない泣かない」光一
「ううう……ここ５年間で初めて取れた休み……
初めてのクリスマスコンパ……
私のこの大きな期待は大きな挫折に……
綾香君……私はもうダメだよ……」鳴島
「ま、マスターしっかり！！」光一
「目の前に、綾香君の胸があるというのに……
それに飛びつく気にさえなれない私……
もうダメなのかもしれん。
このまま死ぬのかなあ……」鳴島
「ふあっ！！
マスター！！
ほらほら、
いつでも飛びかかれる位置にいるんですよぉ〜
アナタの好きな大きな胸が目の前に〜♪」光一
「ダメだぁ……起きてそこから押し倒す発想が……
あーいつもならそうしているのに！！」鳴島
「ほらほら……こうすると胸が揺れるんですよぉ♪
元気出してくださいよぉ……」光一
「うう……綾香君がいつも以上に優しいのに、
私は動けない……うう不甲斐ない……」鳴島
「こ、このくらい近づけば触れるんじゃないかなぁ〜？」
むにょ♪
光一
「む、確かな感覚……宇宙の神秘が今我が手に……」鳴島
「ふわっ！！？」
ドガッ！！
光一
「ふ……ふぉぉぉぉ！！
びょ、病人の顔面をな、殴ったねえ！！」鳴島
「あ、あう！！
す、スイマセン！！
つい、いつもの条件反射で……
きょ、今日は特別に許してあげるつもりだったんですよぉ」光一
「ううう……ま、まあいいよ。
揉んでも許してくれるなんて、
普段ではあり得ないからね……
クリスマスプレゼントだとでも思って、
ありがたくこの感触は覚えさせてもらっておくよ……」鳴島
「は、はぁ……」光一
「うー……
しかし、本来だったらケーキを食べて、
お酒を飲んで楽しめたのに……」鳴島
「お酒だけでも飲みますかぁ？」光一
「飲んだら、多分体調崩すよ……」鳴島
「そうですよねぇ……」光一
「…………！！
ああ、そうだ♪
健康的な飲酒法があった！！
あれなら少量飲んでもいいかも。
かえって元気になるかも……」鳴島
「あ、そんな飲み方あるんですかぁ？」光一
「うん。
ちょっとそこの日本酒取ってくれたまえ」鳴島
「はいですぅ♪
って、これですねぇ？」光一
「うん。
で、ちょうど綾香君がいるので、
この飲み方ができるんだけど……
協力してくれない？」鳴島
「いいですよぉ♪
で、どうするんですかぁ？
あ、コップ……」光一
「あ、コップとかいらない」鳴島
「ほえ？
それでどう飲むんですかぁ？」光一
「ふむ……古来からわが国に伝わる飲み方で、
またの名を『ワカメ酒』とも言うのだけれども……」鳴島
「ワカメ……って聞くと健康に良さそうですねぇ♪」光一
「そうだろ！！
な！！ そう思うだろ！！
まったくもって推奨されるべき！！
特に私にとっては……
さて、まずは日本酒の栓を抜いて」
ポン！！
鳴島
「抜きましたよぉ♪」光一
「次に、
あー、綾香君。
ちょっとすまないのだけどね、
下半身だけ裸になってくれない？
もちろん、パンツも脱いでね♪」鳴島
「はいはい♪」
……！？……
鳴島
「って、はい！？」光一
「いや、だってね。
綾香君が下半身裸になってくれないと困るの。
あ、全部脱いでもいいんだけどね」鳴島
「どど、どーいうことですかぁ？」光一
「ああ、『ワカメ酒』っていうのはねえ。
女性のふとももを密着させて、
そうすると股間に三角地帯ができるだろ？
そこを器代わりにして、お酒飲むことなの♪
アンダーヘアーが揺れるのを
ワカメに見立てて『ワカメ酒』と言うらしいよ」鳴島
「い、いくらなんでも……
嫁入り前にそんなことできないですぅ……」光一
「うー……綾香君やってくれるって言ったじゃん……」鳴島
「うー……それはさすがにちょっと……
ごめんなさいですぅ……そういうのはお嫁さんになってからですねぇ」光一
「ん？ 何か言った？」鳴島
「いえ、別に……
ただ、ちょっとそれはできないですぅ……」光一
「…………
う！！
あ、頭が痛い！？」鳴島
「ふにゃ！？
マスター！？」光一
「ううう……このままでは死んでしまうかも……
頭がそうかもし出している！？
かか、解消するには、
ぜひとも綾香君の『ワカメ酒』を……」鳴島
「そ、それはぁ……」光一
「ううー……
あ、綾香君頼むぅー！！」鳴島
「で、でもぉ……」光一
「あ、綾香……く……ん……
た、頼む！！」鳴島
「んぁー！！
ダメなものはダメですぅ！！」
ゴスゥ！！
バキバキッ！！
ボグゥ！！
鳴島
「や、やっぱり……
びょ、病人は静かに寝ているに限りますよぉ♪
ね♪」
