光一
「うーん、クリスマスも目前だねえ。
ねえ、綾香君？」鳴島
「そうですねぇ♪」光一
「というわけで…………
今年も孤独のジングルベルなの？」鳴島
「なんですってー！？」光一
「お、これは失礼失礼。
思わず口が滑ってしまって……お口にチャックと♪」鳴島
「今年は清香と再会したわけだしぃ、
妹と過ごすから別にいいんですよーだ」清香
「え？ 私、お姉ちゃんとクリスマス？
それ確定事項なの！？
私にも予定ってやつが…………」鳴島
「２人でクリスマス楽しもうねって、
この間話したでしょうよぉ！！」清香
「あ、そうだったそうだった」鳴島
「それよりもぉ、
マスターこそ大丈夫なんですかぁ？」光一
「何が？」鳴島
「離婚の危機。クリスマス直前に、
奥様から離婚届とか出されてません？」光一
「全然、微塵も、そんな気配はございません！
まだ新婚１年アツアツ……は微妙な夫婦ですが！」鳴島
「本当かなぁ…………」光一
「何でそういう懸念を君に抱かれなければならんの？」清香
「前回の事もあるからじゃないですか？
奥さん以外の女性をナンパとか？
交際期間が長かった奥さんに……もう飽きたんですか？」光一
「ナンパはまだしてないよ！！
それに飽きたって何！？
ものすごい誤解を受けるよね、私？」鳴島
「"まだ"って…………」光一
「会社の忘年会に参加して、
嫁さんへのプレゼントも忘れなかった私だよ？
普通、忘年会で嫁さんにプレゼントなんて考えもしないでしょ？
その時点で、十分優しくない、私？」清香
「優しいかも……しれないですが……」鳴島
「その忘年会で奥様用にとゲットしてきたプレゼント……」
ミニスカサンタのコスチューム
忘年会でゲットだぜ（女性社員の生脱ぎというレア品）！
鳴島
「ミニスカサンタの衣装って…………
何をトチ狂ってるんですかぁ？」光一
「ミニスカサンタ良いじゃない！！
会社の忘年会で衣装があったから貰った！
恥を忍んででも、貰ってきてあげたんだ。
ただソレダケアルヨ！！」清香
「女性社員が身に着けていたものを、
目の前で生脱ぎさせて、
それを自分で着てきた品ですよね？」光一
「清香君…………
その言い方だと、すごい誤解を受けない？」鳴島
「女性社員の体温が残る衣装を……
目の前で脱がせて…………挙句、
その本人の前で着てみせるって……
どれだけセクハラしてるんですかぁ？」光一
「君も変な誤解するな！！
無理やり脱がせたように聞こえるだろ！
貰ったの！ 普通にくれたの！！」清香
「奥様用にと貰ったのだとすれば、
そのくれた女性の目の前で、
マスターが着る必要はなかったのでは？」光一
「だって、女性の生脱ぎコスだよ？
嫁以外の女性の体温あるんだよ？ レアだよ！？
着なかったらもったいないでしょ？」鳴島
「それがセクハラなんですってばぁ！？」清香
「第一…………
奥様にミニスカサンタの衣裳って……
奥様のためよりも……マスターのためですよね？」光一
「その１：嫁がミニスカサンタのコスプレする。
その２：私、興奮する。
その３：私が興奮すれば、夜の営みが燃える！
その４：だから、嫁さんが悦ぶ！！
どう考えても、完全に嫁さんのためでしょ♪」鳴島
「完ッッッッッ全に、
マスターのためでしょうよぉ！！」光一
「どこが！？
夫婦で共通の楽しみっていったら、
エッチする事ぐらいしかないだろうが！！
人間は年中発情期なんだからね！」鳴島
「堂々と言い放たないでください！！
最低じゃないですかぁ！？」光一
「最低って……………………」
『クリスマスイラスト』
慶徳さん、清水ももこさん合作♪
光一
「人を袋の中に閉じ込めるような人に言われたくは……」鳴島
「その位しておかないと…………
マスターがクリスマスに変な事するの、止めさせられないでしょぉ？」光一
「クリスマスに変な事なんかしないよ！
嫁さんと２人で静かに過ごすだけだし！」清香
「１日中ミニスカサンタのコスを強要して？」光一
「…………外に行く時はイヤだと言われた」鳴島
「それが普通でしょうよぉ…………」光一
「しょうがないから、
部屋の中か……ラブホテルでコスプレさせる？」鳴島
「まだ言ってるんですかぁ！？」清香
「クリスマスなんて、
ラブホテル満室で入るの難しいと思いますけど？」鳴島
「ツッコミどころはそこじゃない！！」鳴島
「まったく…………
クリスマスにイヤラシイ事以外、目的ないんですかぁ？」光一
「あるわけないじゃん」鳴島
「言いきったぁ！」光一
「別にクリスチャンでもないんだし、
恋人/嫁さんとエッチする以外に……
なんかする事あるの、クリスマスって？
だって、性なる夜でしょ？」鳴島
「イエスに一度謝ってきてください！！」
