1/10(月)

遅刻ですよぉ?


光一

「いやぁ、綾香君。

遅れてすまないねえ」
鳴島

マスター遅いですよぉ!!

何分待たせるんですかぁ?」
光一

「おや?

こういう場合は、

『いえ、私も今来たところですから』

とか言うものじゃないの?」
鳴島

「限度がありますぅ……」
光一

「え?

遅刻って言ったって

ほんの10分くらいだろ?

見逃してよ……

せっかくメシおごるって言ってるんだから」
鳴島

「…………

2時間ですぅ……」
光一

「何が?」
鳴島

「うぅ〜……


こんな寒空の下で、

女の子を2時間も待たせるなんて犯罪者ですぅ!!
光一

うそ!!

だって、約束は午後1時でしょ?」
鳴島

「午前11時ですぅ……」
光一

「…………あれ?

よーくメモを見ると、

『1』が一本多いねえ……

あら、これは一本とられた?」
鳴島

「ひっぐひっぐ……

この間に、

ナンパされたり、

変な人に声かけられたり……
光一

「あー、ゴメン……そりゃあ悪かった!!」
鳴島

「ヨーヨーで遊んでいたら、

『ねえちゃんスケ番刑事かえ?』

とか、おばあちゃんに言われるし……

そんな昔の世代じゃないですぅ……
光一

「微妙だ……」
鳴島

ナイフを見てたら、

おまわりさんに職務質問されるし……
光一

「……………………」
鳴島

とにかく散々だったんですよぉ!!
光一

「後半のは

聞かなかったことにしたいが、

ともあれ、前半部分に関しては悪かったね。

まあ、

これからオイシイご飯を食べようではないかね?」
鳴島

「それからぁ、

私はまだ初詣してないですからぁ、

初詣とおみくじですぅ♪」
光一

「うむ……よしよし。

泣いたカラスがもう笑ったね♪

よし、行こうか!!
鳴島

はいですぅ♪

……あれ?

マスター、

マッチ落としましたよぉ?」
光一

「(ぁ!!!!)

あ、サンキュー♪

っと……あれ?

何で渡してくれないの?」
鳴島

「マスター……

タバコ吸わないのに、

何でマッチなんて持ってるのかなあ……って
光一

「いやいや、

たまたま拾ったっていうのかな?

まあ、そのなんだ……

あ、ゴミ箱だ!!

捨てて行こうか……なあ……なんて」
鳴島

「…………。

『今年もヨロシクね♪ マミ

○●倶楽部』
光一

あああ、それは違うんだ!!

そ、そう!!

昔の知人の店で、

新年の挨拶にちょっと寄っていたんだ♪」
鳴島

「…………。

あれ?

ここのクラブのお姉さん……

よくウチのカフェでコーヒー飲んでませんでしたかぁ?」
光一

「え?

あ、そうなんだ。意外♪

まあ、地元の人だからウチに来たのかなぁ?」
鳴島

「……………………」
光一

「ほらほら!!

昼と夜という経営形態の違いはあれ、

同じ地域のお店♪

交流なんていくらでもあるもんさ!!」
鳴島

「でも、

普通はお店のママさんと付き合いますよねぇ?

なんで、経営者じゃなくて、

働いている女の子の名前入りなんですかぁ?
光一

「は、はは……

あ、もう午後1時だし、

綾香君も待ちどおしで冷えただろ?

早くお店に行って、

温かいものでも食べよう♪

ね、ね!」
鳴島

「……………………」
光一

「あ、あの……綾香く……

いや、綾香さん?」
鳴島

「はい?」
光一

め、目が笑っておりませんよ?
鳴島

はい♪
光一

「そ、その……

わ、笑おうよ!!

何故なら君のキュートな容姿には、

太陽すら隠れるほどのまばゆさが宿るからさ♪」
鳴島

「はい♪

うふふふふふ♪」
光一

「はははははは!!」
鳴島

マスターの浮気ものぉ!!
光一

「ひいっ!!

待って綾香君!!

君に怒った顔は似合わな……」





ドスッ!!





……ドサッ……





鳴島

「こ、こんな女のせいで遅れてきたんですねぇ!!」

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