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鳴島
「マスター、気持ち悪い!!」 |
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清香
「気持ち悪いですね!!」 |
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光一
「え!?
冒頭から私への人格攻撃?」 |
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鳴島
「いや、事実を申し上げているのであって……」 |
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清香
「やむを得ないかと…………」 |
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光一
「え、私って29歳女性と、
18歳女性から見て…………
気持ち悪い存在なの、私!?」 |
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鳴島
「あ、あー」 |
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清香
「少し言い方に足らない部分がありました」 |
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光一
「?????」 |
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鳴島
「超絶気持ち悪いです。
『超絶』って言葉を足すべきでした♪」 |
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光一
「え!? 私ってそこまで!?」 |
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清香
「正確には…………」 |
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鳴島
「カタツムリを全身にはわせるなんて、
どれだけ気持ち悪い所業なんですかぁ?」 |
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光一
「知らないよ!!
私がやっているわけじゃないよ!」 |
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清香
「カタツムリによる脱毛法って…………」 |
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鳴島
「カタツムリに身体中の毛を食べてもらうって……」 |
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清香
「ものすごく気持ち悪いです」 |
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光一
「あ、私の事を『気持ち悪い!!』
って言っているわけじゃないのね」 |
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鳴島
「別にマスター本人を指して、
気持ち悪いとは言っていないですよぉ」 |
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清香
「ただ…………」 |
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鳴島
「そんな風に思ってしまうという事は、
マスター自身、どこかで自覚あるのではぁ?」 |
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光一
「何の自覚かね?」 |
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鳴島
「マスター本人が、
『自分自身は気持ち悪い存在』
だっていう自覚……あるのではー?」 |
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光一
「ない! そんなものはない!」 |
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清香
「まあ…………
美容のためとは言っても、
カタツムリを全身にはわせるのは……」 |
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鳴島
「想像しただけで寒気が…………」 |
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光一
「私だって寒気がするよ!」 |
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清香
「しかも……カタツムリ由来の
石鹸・洗顔クリーム・化粧水
……そんなものまであるんですね」 |
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鳴島
「原材料を思うと、やはり気持ち悪さが……」 |
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光一
「しかし、カタツムリをはわせる気持ち悪さはともかく、
実際……染料とか色々…………
原材料を知らないだけで、
そういう物体由来のものを、
普段から身につけたり、口にしている事は、
往々にしてある事だぞ」 |
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鳴島
「……………………
何でも原材料知ることが、
必ずしも幸せとは限らないですねぇ」 |
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光一
「例えば今日のお昼にだって……
カタツムリの粘液とか入っていたかも」 |
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鳴島
「はあっ!?」 |
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光一
「そうでなくたって、
食材には知らない間に、
G生命体がとりついていた……
そんな可能性だってあるしねえ」 |
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清香
「G生命体って…………」 |
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光一
「そうすると我々は、
間接的にG生命体の足跡も、
その口にしているわけだねえ」 |
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鳴島
「ちょっとぉ!!
ゴキブリ食べてるとか、
そんな怖い事言わないでくださいよぉ!」 |
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光一
「何を言うかね!!
ゴキブリは立派な食文化だぞ?
食べている地域だってあるんだからな!」 |
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清香
「Gを食べる…………」 |
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光一
「世界中には色々な文化があるわけだ。
カタツムリを美容に使う地域もあり、
カタツムリを食べる地域もあり、
ゴキブリを食べる地域もあると。
まさに文化の多様性というやつだね」 |
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鳴島
「ちょっとぉ!!
気持ち悪い話ばかり!
止めてくださいよぉ!!」 |
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光一
「何を言うかね。
これは事実としてあるんだ。
受け入れたまえ」 |
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鳴島
「あってもなくても、
気持ち悪い物は気持ち悪いですぅ!」 |
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光一
「ふう、やれやれ。
もっと多様な文化を理解しなくては」 |
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清香
「じゃあ、マスターは…………
カタツムリ脱毛法もやれるし、
G生命体も食べられるんですね?」 |
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光一
「無理!
だって、気持ち悪いもん!!」 |
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鳴島
「ちょっと、言いだしっぺですよねぇ?」 |
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光一
「そんな事言われても…………
あるよって事実を言っただけだし」 |
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鳴島
「ちょっと清香。
マスターの事を押さえててくれる?」 |
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清香
「了解」 |
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光一
「ちょ、君達、何をする気かね!?」 |
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鳴島
「カタツムリかG生命体を持ってくるので、
マスター自身でもって…………
身をもって体験していただきましょう♪」 |
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光一
「ちょ、おい!!
清香君、意外と力あるんだけど!?
は、離したまえ!! 話せば分かる」 |
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清香
「これだけ私達に気持ち悪い思いをさせたんです。
仕方ないですよね♪」 |
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光一
「やめろ、やめろ〜!!
話せば分かる。話せば分かる!!」 |