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光一
「実際どうなのかね?」 |
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鳴島
「何がですかぁ?」 |
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光一
「いや、ほらさ…………
アダルトグッズ販売店とかさ、
そういう所があるじゃない?」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「なに?」 |
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鳴島
「また、セクハラですかぁ?」 |
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光一
「またって何!?
私がセクハラの常習犯みたいな言い方!?」 |
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清香
「あながち間違えてはいないかと」 |
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光一
「清香君まで!?」 |
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鳴島
「普通、女性の前でする話題でないと思いますぅ」 |
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光一
「いや、だから最後まで話を聞いてって……」 |
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鳴島
「で、何が言いたいんですかぁ?」 |
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光一
「以前夜道でさ、カップルを見かけたわけよ」 |
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鳴島
「それで?」 |
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光一
「そのカップルが腕組みして歩いていたのね」 |
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清香
「それぐらい、別に普通では?」 |
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光一
「私は嫁さんと腕組みして歩いたりしてないよ?」 |
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鳴島
「それは……仕方ないんじゃないですかぁ?」 |
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光一
「どういう意味かね!?」 |
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清香
「で…………
最初のセクハラ発言にまだ繋がってませんが?」 |
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光一
「セクハラを意図して
アダルトショップと言ったわけではないのだが」 |
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鳴島
「マスター知ってますかぁ?
セクハラは申告罪なのでぇ、
相手がそう感じたらセクハラなんですよぉ」 |
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光一
「それぐらいは知ってるよ!
だからセクハラの意図は無いと……」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「ああ、えっとで…………
そのカップルが嬉々としながら
アダルトショップに入って行ったんだよ」 |
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鳴島
「はぁ、で?
それがどうしたんですかぁ?」 |
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光一
「ウチの嫁なんてだよ、
以前サンタコスプレさせようとしたら、
全力で拒否してきたしさ」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「何だね、その視線は?」 |
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鳴島
「いえ、別に」 |
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光一
「アダルトグッズ店に寄ろうと声をかけたら、
これまた全力拒否されたんだよ」 |
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鳴島
「はぁ」 |
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清香
「それがどうしたんですか?」 |
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光一
「あれ!?
なんで反応薄いの!?」 |
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鳴島
「だって…………
マスターの夫婦生活について言われても」 |
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清香
「それにそんなの人それぞれですし」 |
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光一
「だって、私が見たカップルなんて、
嬉しそうにアダルトショップ入っていったんだよ?
しかも、深夜!!
彼らがその後、どういう性生活をしていたのか、
個人的に興味が尽きないんだけど!」 |
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鳴島
「知りませんよ、興味も無いですし、
そういうのがセクハラなんですよぉ!」 |
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光一
「その一方で、ウチの嫁はどうしてどうして、
そういう店に行く事とか、
道具を使う事に否定的なの?
もっと性的な営みに刺激があって良いと思わん?」 |
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鳴島
「さあ?」 |
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光一
「さあって!?」 |
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鳴島
「そんなセクハラ混じりに、
マスターの変な趣向を話されても」 |
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清香
「私達としては困るだけですけど」 |
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光一
「なんで私の悩みに共感がもらえないのか?
ホント不思議なんだけど」 |
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鳴島
「マスターが女子の前で、
そんな話を打ち明けること自体、
私達には不思議なんですけど」 |
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清香
「女子高生の私に共感を求められても……」 |
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光一
「だって、例えば綾香君だってどうなのさ?
彼氏とかにだよ、
『アダルトグッズ店寄ろう』って言われたら?
……………………あ!」 |
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鳴島
「なんですかぁ?」 |
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光一
「ゴメンねー、綾香君そもそも……
彼氏とかいない歴イコール年齢だもんね」 |
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鳴島
「余計なお世話ですぅ!!
セクハラに次ぐセクハラですかぁ!?」 |