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光一
「はぁ……本当に疲れた……」 |
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鳴島
「マスター?
大丈夫ですかぁ?」 |
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光一
「うーん…………正直しんどい。
先々週は、じんましんと頭痛。
先週は頭痛と熱に悩まされた……」 |
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鳴島
「う〜ん…………」 |
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光一
「20〜21日には、
大学の後輩たちに混じって、
OBとして合宿に行ったけど……」 |
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鳴島
「行ったけど?」 |
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光一
「前日からの体調不良に加えて、
色々ありすぎて疲れてしまった……
合宿行ったけど、
宴会には一切参加しなかったねえ」 |
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鳴島
「え?
参加ぐらいして、ストレス発散すれば……」 |
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光一
「合宿先に着いてから、
携帯に電話があってね……」 |
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鳴島
「電話?」 |
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光一
「私の昔好きだった女性が、
交通事故で急逝したって連絡が来た」 |
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鳴島
「えっ!?」 |
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光一
「ただえさえでも体調悪くて、
なおかつ仕事もたまっていて……
ストレスが充満していたところに、
この連絡だよ…………
とても騒ぐ気分じゃなかった」 |
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鳴島
「それはまあ…………」 |
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光一
「この一ヶ月で伯父も事故死してるし……
宴会の楽しそうな声聞いたら、
すさまじく腹が立ってきてねえ…………」 |
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鳴島
「う〜ん…………」 |
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光一
「この1週間は1週間で、
週半ばから体調は最悪……
木曜日に寒気がすると思って、
彼女の部屋から自宅に帰り、
体温測ったら熱が出ていた……」 |
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鳴島
「あ〜…………」 |
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光一
「金・土・日はおかげで体調が悪くて……
全然活動できなかったよ…………
あー、ストレスが溜まる一方!!」 |
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鳴島
「それは確かに、なんとも……
ご愁傷様ですぅ…………」 |
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光一
「周囲の不幸も含めてメンタル的に色々……
さらに体調不良に仕事の圧力で……
ちょっと心身ともに辛くなってきたよ……
別に周囲の人は何も悪くないのに、
周囲の人のちょっとした行動に
イライラするんだよねえ」 |
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鳴島
「そこまで来ると…………
ちょっと大変ですねぇ…………」 |
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光一
「おまけに、自覚症状があるからなあ。
かなり不機嫌そうに周囲と接してるのとか……
完全に自覚しているのだよ……」 |
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鳴島
「自覚はあっても治せない?」 |
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光一
「そうなんだよねえ。
そもそもそうできたら、悩まない。
彼女にもつらく当たっている時あるんだ。
すぐに謝るんだけど…………」 |
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鳴島
「う〜ん……彼女さんにも……」 |
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光一
「例えば、疲れ切っていて眠い……
けど部屋が蒸し暑い感じがして眠れない。
なんてことで、すでにイライラ状態とか……」 |
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鳴島
「そこまでですかぁ…………」 |
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光一
「そろそろ三行半突きつけられるかなあ……
ふう…………」 |
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鳴島
「そこまで弱気になられなくてもぉ……」 |
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光一
「まあ最近、些細なことでもイライラするんだよね。
で、疲れが抜けないまま仕事……
で、疲れとそれ以上にストレスが鬱積。
悪循環だねえ…………」 |
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鳴島
「何か悪循環を断ち切るような、
そんな何かはないですかねぇ?」 |
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光一
「今のところ、それが全く思い浮かばない。
仕事外の時間も、ほぼ常に仕事してるしなあ。
オフの日は基本的に、
授業準備とか事務処理に追われて……
ストレス解消する時間がない……」 |
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鳴島
「あぅ〜…………」 |
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光一
「おかげで、
睡眠もまともに取れなかったり……
もうどうしたらいいのか、全然分からん」 |
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鳴島
「まあ、ともあれがんばるしか……」 |
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光一
「そうなんだけど……これから梅雨か。
私、暑くて湿気のある季節苦手で……
6月の梅雨時からは、
普通にしててもまともに眠れないんだよ……」 |
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鳴島
「そういえばそうでしたねぇ……
マスター、暑いの極端に苦手ですもんねぇ」 |
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光一
「6月からすでにエアコンなしに生活できない。
だから、これからは
余計にストレスと疲れがたまる時期。
ふう……考えるだけで鬱になりそうだ……」 |
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鳴島
「まあ、その…………
なんとか強く生きてください!」 |
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光一
「…………うん…………」 |