鳴島
「マスター♪
膝枕してあげますよぉ♪」光一
「なに？
どういう風の吹き回しなの？」鳴島
「田舎者なのにぃ
よく上野駅で迷いませんでしたねぇ♪」光一
「……………………」鳴島
「『女の子は膝枕させればいいじゃん』
ってマスター自身が
言ってたじゃないですかぁ♪」光一
「…………日記にはそう書いたが、
実際言われてみると
バカにされているようで
ムカツクねえ」鳴島
「自分で
膝枕って言ってたクセにぃ」光一
「田舎者って言うけど、
君だって
同じ田舎者だろ？」鳴島
「そりゃそうですけどぉ……」光一
「しっかし……
まさか京浜東北線で
おっさんにだまされるとはな」鳴島
「はは……災難でしたねぇ」光一
「おかげで
２０分も無駄な時間を食ったよ」鳴島
「あ、でもでもぉ。
そのオジサンも
実は田舎の人でぇ、
どれが横浜行けるのか
知らなかったのかもですよぉ」光一
「それはまた
ポジティブシンキングだねぇ」鳴島
「ぽじてぃぶ・しんきんぐ？」光一
「……………………
うわ、バカがいる……」鳴島
「むぅ！
バカとはなんですかぁ？
バカとはぁ」光一
「…………じゃあ、
ポジティブシンキング
くらい分かるだろ？」鳴島
「それくらい分かりますよぉ」光一
「じゃあ、どういう意味？」鳴島
「え、えっとぉ…………」光一
「ふぅ…………
綾香君は
単なる田舎娘ではなく、
真性のおバカだったんだねえ」鳴島
「バカじゃないもん！！
マスターひどい…………」光一
「だって、
こんな小学生でも分かる単語
知らない時点でアウトじゃないの？」鳴島
「ふえええぇぇ……
マスターがいじめるぅ……」光一
「待ちたまえ、綾香君。
これはイジメではないぞ。
人をイジメるなんてイメージ……
好青年としてはつけられたくない」鳴島
「じゃあ何だって言うんですかぁ？」光一
「事実を指摘した。
というのが正確なところだ」鳴島
「ふえ？」光一
「『鳴島綾香は真性のバカ』
というのは、
事実を言ったまでであり、
『いじめ』
といった感情的なものとは違う」鳴島
「なっ！？」光一
「まったく…………
これだからバカはダメだ。
感情的な議論と
理性的なものとの
区別さえできんのだから」鳴島
「……………………」光一
「OK、綾香君。
感情的になってはいけない。
知性がある以上だね、
常に何事も話し合うことだ」鳴島
「……………………」光一
「まずは、
その手にしているものを置こう。
話し合いに果物ナイフが必要
などとは聞いたことがない」鳴島
「言いたいことは
それだけですかぁ？」光一
「あ、ああそうだな。
大事な事を言ってなかった。
君をバカにして悪かった。
あ、謝ったではないか。
だから、君もまずナイフを……」鳴島
「〜♪
マスターも謝ったことですしぃ。
許して…………」光一
「はは、
じゃあそのナイフを置こうか？」鳴島
「あげると思ったら
大間違いですぅ！！」光一
「ひっ！？
ま、待ちたま…………」
ズシュ！！
どさっ……
鳴島
「いっつも人のこと
バカにしている天罰ですぅ」
（教訓）
→人を馬鹿にするときは、相手を見て考えましょう。
（感謝）
→慶徳さん、綾香君の新アイコンありがとうございました♪
