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鳴島
「マスター、
おはようございますぅ!!」 |
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光一
「ふあぁぁ……ふぁい?
ああ、おはよう」 |
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鳴島
「ちょっとぉ…………
人が休み明けに元気に挨拶をすれば……
いきなりあくびで応じないで下さい」 |
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光一
「ああ、すまんねえ。
なんせ、休みが9日間もあったもので……
ふあぁぁ…………
疲れが抜け切らんのだよ」 |
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鳴島
「休みで疲れるって…………」 |
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光一
「うむ…………
実に9日間中、家にいたのは1日だけだったし」 |
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鳴島
「それにしたって疲れているのはぁ、
単に年を取ったからではぁ?」 |
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光一
「な、何を言うかね!?
私は切捨をすれば
立派な20歳だぞ!!」 |
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鳴島
「切捨って…………」 |
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光一
「あー、今日から営業再開だねぇ」 |
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鳴島
「私はこの休み満喫しましたよぉ!」 |
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光一
「ほぉ?
というと…………
部屋の畳の目でも
数え終わったのかい?」 |
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鳴島
「どれだけヒマな上に、
病的な休みですかぁ!!」 |
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光一
「じゃあ、
ネコのノミ取りでもしてた?」 |
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鳴島
「ぐるるぅぅぅぅ…………」 |
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光一
「……………………?」 |
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鳴島
「ぐあぁうんぐあぁうん!!」 |
がぶ!!
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光一
「ぐわぁぁぁぁぁ!!
よせ、よしたまえ!?
話せば分かる!!
放せば分かる!!」 |
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鳴島
「ぎゃぅんぎゃうん!!」 |
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光一
「吠えながら噛むって……
君は犬猫の類かね!?」 |
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鳴島
「たく…………
マスターがくだらないこと言うからです」 |
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光一
「こんなことするから、
そう思われるのにねぇ……
バカだから分からないのか……」 |
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鳴島
「キイッ!!」 |
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光一
「あ、何でもございません!!」 |
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鳴島
「まあ、私は
とおっても心が広いのでぇ
このあたりで勘弁してあげますよぉ」 |
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光一
「あ、そう?」 |
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鳴島
「んふふぅぅぅ♪」 |
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光一
「ん?」 |
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鳴島
「私ちょうどですねぇ、
新しい服が欲しいなぁ……
って思わなくもないですよぉ」 |
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光一
「ふーん?
買えば?
君が買うのは自由だし……」 |
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鳴島
「んぅ?
あれぇ?」 |
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光一
「はい?」 |
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鳴島
「ぐるぅぅぅぅ……」 |
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光一
「え!?
な、なに!?」 |
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鳴島
「ぎゃうんぎゃうん!!」 |
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光一
「何!?
私に買えと!?」 |
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鳴島
「物分りが良いじゃないですかぁ♪」 |
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光一
「な、何で私が!?」 |
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鳴島
「おや?
心当たりがないとでもぉ?」 |
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光一
「全然♪」 |
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鳴島
「マスター、このお盆休み
彼女さんのトコへ
遊びにいきましたよねぇ?」 |
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光一
「行ったね」 |
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鳴島
「前回マスター、
『沖縄旅行』へ行った際、
私に何の予告もなく店を休んで
行きましたよねぇ?」 |
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光一
「ですねー♪」 |
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鳴島
「今回もぉ、
お盆休みの存在を知ったのは
当日に店に来たら
『臨時休業9〜17日』
って張り紙を見たためでしたぁ♪」 |
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光一
「おお、何ということだ……」 |
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鳴島
「あれ!?
今一瞬、
幸薄そうなおじさんが現れたような!?」 |
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鳴島
「まぁ、とにかく……おかげでぇ、
お盆中の私はいきなりのことに
全く予定を立てられない
素晴らしい休暇となりましたよぉ♪
本当に満喫に行っちゃいましたぁ♪」 |
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光一
「ふびんだねぇ……
最初のはギャグだったのかい……
ギャグのセンスもオヤジだねぇ」 |
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鳴島
「まさか先月に続いて今月も……
マスターってやることが
結構シュールだったりしますよねぇ♪」 |
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光一
「いやぁ、誠に申し訳なかったね♪
まあ、これも社会勉強ということで!」 |
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鳴島
「そういえばぁ、
マスターが行ってきた牧場の羊。
可愛いですねぇ!!」 |
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光一
「だよねー、カワイイよねえ。
写真撮ってきて良かったよ♪」 |
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鳴島
「…………ラム肉みたいに、
マスターも肉の塊になってしまえば、
いちいち感情をこめて見なくても
…………済みますかねぇ?」 |
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光一
「あれ?
綾香君もいちいち言うことが
シュールになってきているよ?」 |
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鳴島
「んぅ♪
お〜に〜くのかた〜まり♪」 |