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鳴島
「あらあら、まあまあ」 |
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光一
「なんだね、綾香君」 |
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鳴島
「マスター…………
世の中必要な資格もあるんですよう?」 |
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光一
「????
何の話をしているかね?」 |
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鳴島
「あら、おとぼけ?」 |
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光一
「いやいや、何をとぼけなのか……
まず、私を置いてけぼりにしないでくれ」 |
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鳴島
「マスター…………
資格の詐称疑惑が出ているんですよねぇ?」 |
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光一
「は!?
私が一体何を詐称したと!?」 |
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鳴島
「学校で先生されているのに……
教員免許持ってなかったなんて……」 |
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光一
「うぉぃ!!
なんとも不穏当なことを言うではないか!」 |
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鳴島
「警察に捕まったりとかぁ、
新聞に載る前に…………
しっかり対応しないとダメですよう?」 |
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光一
「いやいやいや、
私はちゃんと資格持っています!
教員免許持ってるよ!」 |
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鳴島
「ウソですよねぇ?」 |
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光一
「なんでやねん!!」 |
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鳴島
「職場の先生たちに
疑惑を持たれたじゃないですかぁ?」 |
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光一
「待てい!!
あんなのを鵜呑みにしない!」 |
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鳴島
「でも最終的には、
マスターがウソをついているんですよねぇ?」 |
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光一
「ついてないよ!!
つくことに何の意味があるんだね!!」 |
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鳴島
「まあまあ、良いんですよ♪
人間誰でも不都合な真実を
抱えて生きているわけですからねぇ」 |
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光一
「いやいや、私の場合不都合も何も、
しっかりと資格持っているんだよ?」 |
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鳴島
「大丈夫!!
私はそんな程度のウソで
相手をいちいち責めるような
小さな女じゃないですよう♪」 |
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光一
「ふーん…………
言ったね?」 |
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鳴島
「はい?」 |
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光一
「小さな女じゃないと?」 |
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鳴島
「そうですよぉ♪
私は心の器が大きいですから、
ちょっとやそっとではなんとも♪」 |
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光一
「では、君の不都合な真実などを……」 |
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鳴島
「これは心外ですねぇ。
私には不都合な真実なんてないですよぉ」 |
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光一
「さっき、人間誰でもって言ってたではないか?」 |
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鳴島
「美少女には適用されません!」 |
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光一
「そうは言うがね、君…………
そもそも20を過ぎて美少女もなにも……」 |
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鳴島
「……………………
過ぎていませんよう。20歳ですぅ♪」 |
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光一
「だとすると、1987年生まれ…………」 |
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鳴島
「マスター、間違いがあります!!」 |
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光一
「何かね?」 |
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鳴島
「1987年生まれ……ではなくて、
△×××年が正確ですよう!」 |
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光一
「は!?
なんだね、その数字ですらない
奇妙な生年月日は!!!」 |
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鳴島
「私は去年もおととしも、今年も来年も
20歳なんですよ?」 |
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光一
「はい?」 |
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鳴島
「具体的な生年月日を書いたら、
歳が加算されるじゃないですかぁ」 |
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光一
「ちょっと待て!!
それは君自身の経歴詐称ではないかね!」 |
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鳴島
「何を言ってるんですかぁ?
地球の数十億年の歴史に比べれば、
私の年齢が0歳だろうが100歳だろうが、
そこには大した違いは無いんですよぉ?」 |
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光一
「おい!」 |
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鳴島
「地球に住む私達なんですからぁ、
地球時間で物事を考えましょうよ。
だとすれば、私は永遠の20歳なんですよぉ♪」 |
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光一
「いやいやいや、
何かおかしいだろ、それ?」 |
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鳴島
「まったく……
甲斐性ばかりか器も小さいですねぇ。
そのくらいは認めなさいよぉ」 |
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光一
「いや、だって…………
そういうのを経歴詐称って言うだろ、普通!?」 |
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鳴島
「い〜え〜、違いますよぉ♪
地球時間で考えれば、
美少女の年齢は
詐称にはならないのです♪」 |
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光一
「1983年生まれの君が…………
戸籍上24歳の君が美少女って……
なんともイタイ話ではないかね?
そろそろお肌だって曲がり角でしょうに……
おっぱいは……まだ張りがあるか……」 |
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鳴島
「…………刺しちゃうぞ?」 |
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光一
「そうですね、
まだ20歳の美少女ですもんね!」 |