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光一
「もう……何でこうなるやら……」 |
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鳴島
「いやぁ…………
前回に続いて…………
今回も本当にご愁傷様ですねぇ」 |
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光一
「後期課外の初日の授業は、
授業時間変更を知らされなかったため
授業をできず、
生徒から変な視線を浴びせられ……」 |
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鳴島
「でしたねぇ…………」 |
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光一
「その次の日は、
失敗を取り返すつもりでいたのに、
行きの高速道路で事故発生!
しかも渋滞に巻き込まれて結局遅刻……」 |
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鳴島
「本当に不幸って続くものですねぇ」 |
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光一
「二日連続で不慮の事故により、
同じ時間の授業に支障が出るって……
こんな偶然もそうそうないと思うが……」 |
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鳴島
「でも、2日目の方は、
渋滞で遅刻しながらも
10分程度の遅れで
間に合ってよかったですねぇ」 |
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光一
「これで1日目と同じように、
2日目も授業ができなかったら、
原因は私にどうしようもないことでも、
授業を受けれなかった生徒からの
信頼が失われるところだったよ。
まったく危ないところだった……」 |
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鳴島
「そう考えればぁ、
まだマシだったってことでしょうねぇ」 |
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光一
「うむ、その通りだな。
しかしね…………」 |
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鳴島
「んぅ?
まだ何かぁ?」 |
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光一
「この後期夏季課外中は、
同棲相手の彼女が
実家に帰省していたので、
職場へは自宅から通っていたわけだ。
片道2時間半かけて」 |
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鳴島
「そうでしたねぇ。
それが何か?」 |
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光一
「でも、普段は彼女の部屋から通ってるから、
駐車場の契約はそっちでしているわけだ
彼女のアパートで借りている」 |
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鳴島
「まあ、そうですよねぇ」 |
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光一
「駐車場の料金は、
基本的に月末に払うんだよ」 |
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鳴島
「まぁ、大体そうですよねぇ。
家賃とかもそうだし」 |
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光一
「で……だ、
私は駐車場の料金を払おうと、
仕事帰りに彼女のアパートに寄ったんだよ」 |
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鳴島
「あらぁ……
行っても彼女さんはいないのにぃ」 |
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光一
「まあ、彼女のアパートに行ったのに、
帰省中で会えない……
だからフラストレーションは溜まるんだが、
駐車料払う必要上止むを得ない」 |
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鳴島
「まあ、そりゃそうですねぇ。
で、それがどうかしましたぁ?」 |
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光一
「わざわざ往復2時間半という
疲れる行程の中で寄ったのに……
肝心の大家がいなかったんだよ……」 |
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鳴島
「あら……それはそれはぁ……」 |
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光一
「しかもこれが、後期課外の1日目。
つまり、授業時間変更知らずに、
疲れ果てた日ね」 |
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鳴島
「あちゃぁ…………
本当に不幸が重なりますねぇ」 |
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光一
「で、翌日も大家のトコ、寄ったんだよ」 |
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鳴島
「翌日というと…………
高速道路で渋滞に巻き込まれて、
遅刻した日ですねぇ。
まあ、仕方ないですねぇ」 |
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光一
「そしたら…………
また大家が不在でさぁ……」 |
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鳴島
「うわぁ!?」 |
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光一
「余計にドッと疲れたよ…………
本当に不幸って重なるよなぁ」 |
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鳴島
「ですねぇ…………」 |
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光一
「あれ?」 |
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鳴島
「んぅ?
どうしましたぁ?」 |
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光一
「前回みたいな慰めはないの?」 |
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鳴島
「前回私が慰めてあげたら、
『何を企んでいる?』
『こんな優しいなんておかしい』
とか言っていたじゃないですかぁ」 |
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光一
「でも…………
現に最後は私を…………」 |
<画像はイメージです>
ぱぴぷぺぽ!?
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光一
「ノコギリで追い回してきたクセに」 |
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鳴島
「マスターが、
人の好意を変にねじ曲げるから、
ああいうことになったんですよぉ」 |
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光一
「それでも普通……
人をノコギリ持って追い回したりは……
やっぱりおかし…………」 |
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鳴島
「やっぱりおかし…………
何ですかぁ?」 |
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光一
「その目!!
その目が怖い!!」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「……………………
何でもございません……」 |
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鳴島
「ふふふぅ♪
不用意な言動こそ、
不幸の呼び水ですよぉ♪
分かれば結構です♪」 |