ドラクエUゲームプレイ日記その1
『すれ違いだらけの王子たち』
※以下略称
ローレシアの王子:ロ王子
サマルトリアの王子:サ王子
ムーンブルクの王女:ム王女
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伝説とは……得てして、時代とともに美化されるもの……
例えば、竜王と戦った勇者の伝説がありました
昔々、伝説の勇者ロトの血を引く若者によって、
竜王が倒されて世界が光を取り戻しました
その後、ひとりの女性と旅に出て新しい国を築きました
その実態は…………
竜王と戦った勇者もょもとは…………
女たらしの冒険の行く末に……
うっかり手を出してしまった王女ローラは
危険極まりない愛情を持つ魔女だったため、
24時間盗聴・監視される状態となり……
そして逃げられないと諦めた末に
ローラと旅に出て、
外の世界を征服し大帝国を築きました
そのゲス勇者もょもとの冒険から100年
もょもとが築いた国から物語が始まります
ムーンブルク王国に邪教徒を率いる
大神官ハーゴンの軍勢が攻め込んできました
ム国王「よいか。ここに隠れているのだ!」
ム王女「お父様!!」
ム国王「おのれ怪物め!!」
ム国王「勇者の血を引くワシが撃退してくれる!」
ムーンブルクは魔法国家
勇者の血を引いた王様はダテじゃない
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ム国王「ふふ、娘の前でモンスターを次々に倒すワシ。
カッコイイ!!
娘がワシを改めて尊敬すること間違いなし!」 |
年頃の娘ともなれば、どうしても父親を
「ウザイだの、クサイだの言うもの」
しかし、これでカッコイイ父親像を示せば……
また一緒にお風呂だって入ってくれよう!
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ム国王「どうじゃ、我が娘よ……
父の勇士!
パパはいつだってお前のヒーロー!」 |
隠れている娘の方を向き直って、
キリッとした顔をする国王
これで娘はワシにホレたと確信
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ム王女「お父様、後ろ後ろー!!」 |
ん? と国王が振り返ってみれば……
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ム国王「ぎょえーーっっ!!」
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油断大敵…………
背後から魔法でこんがり焼かれてしまいました!
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ム王女「お、お父様ーーーっ!」
ム国王「ぎょえーーっっ!!」
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ム王女「討ち死にする時の叫び声が
『ぎょえーーっっ!!』では……
あまりにカッコ悪うございます!」 |
こうして「ぎょえーーっっ!!」という、
超絶カッコ悪台詞で国王討ち死
ムーンブルク王国は滅亡してしまいました
姉妹国家であるローレシア王国に、
ムーンブルク滅亡の一報
しかも、大神官ハーゴンは邪神を呼び出し、
世界を滅亡させるというではないですか
さあ、我が息子よ!
旅の準備はしておいた。
ハーゴンを倒してまいれ!
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ロ王子「いや……親父……せめてもっとマシな装備を」 |
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ロ国王「何を言う!!」 |
100年前の先祖、勇者もょもと……
裸一貫で竜王軍の前に放り出される
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ロ国王「勇者もょもとは
素っ裸……マッパで竜王軍に
立ち向かわされたのだぞ!
贅沢を言うではない! 贅沢は敵だ!!」 |
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ロ王子「いや……というかだな……
オレ一人で行くの前提?
相手は国を滅ぼす程の大軍だぜ?
オレに国軍の指揮を任せるとか……」 |
姉妹国のサマルトリアとムーンブルクにも
勇者の血を分けた仲間がいるから、
彼らと力を合わせて戦うのだ!
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ロ王子「それでも3人だよな?」 |
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ロ国王「不満か?」 |
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ロ王子「オレ死んだら、国の跡継ぎどうするんだ!?
この国の跡継ぎ、オレしかいねえだろ?
そもそもだ! 国軍を派遣するのが普通だろ?」 |
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ロ国王「その隙に我が国がハーゴンの軍に襲われたら、
お前が後を継ぐ国も無くなるではないか?」 |
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ロ王子「あ、それもそうか」 |
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ロ国王「だろ? 軍は国を守るためのもの。だったら……
遠征に軍を使うのは間違いじゃろ?」 |
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ロ王子「なるほど、確かにそうだ! だから、
オレ1人でハーゴン軍を倒すのが論理的だ!」 |
(1)ハーゴン軍=国を滅ぼす程の巨大な軍勢
(2)王国軍を出動させる=国が無防備状態
(3)無防備の国=攻め滅ぼされるかも
結論:だから、王子1人でハーゴン軍を討伐
という無茶苦茶な論法がまかり通ったのは……
ローレシアの王子が…………
力ばかりの脳みそ筋肉君だったから?
ステータス的に、魔法戦士だった勇者たちの血を……
まったく引いていないと思います。
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ロ王子「まず隣国の
サマルトリアの王子に会わないとな」 |
こうしてローレシアの王子は1人旅へ
サマルトリア王国に向かう途中の
リリザの町で情報収集を行ったところ
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町人「ローレシアの王子様が
ハーゴン軍の討伐に出たんですって」
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ロ王子「親父ーっっ!!
オレの出発が筒ぬけじゃねえか!」 |
大軍相手にたった1人で旅に出た
こんなことがハーゴンに知れたら
国を滅ぼす程の大軍にフルボッコ!
オレの旅はそこで終わりじゃねえか……
父王のあまりのうっかりぶりに、
思わず頭を抱えたローレシアの王子……
気を取り直して、町で情報収集
勝手に侵入した民家で
勝手にタンスを開けたら
福引券を見つけた!
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ロ王子「お、ラッキー♪ こいつはいただき♪」 |
人の家の財産を道具袋にしまうロ王子
盗み? 違います。
世界を救う勇者にとって盗みは盗みではなく、
「世界を救うための浄財集め」なのでOKです
自暴自棄で盗みに走る輩とは
全然違います。一緒にしないでください。不愉快です。
当然、牢屋に入れられることも無いです
おお、ローレシアの王子よ。よく参られた
ロ王子。サマルトリア国王に謁見
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ロ王子「陛下、王子殿はいずこに?」 |
うむ。ワシの息子もハーゴン討伐の旅に出させた
今頃は勇者の泉で旅の祈願をしているはずだ
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ロ王子「と……すれ違いですか」 |
ウチの親父は何をしてるんだ…………
町人「ローレシアの王子様が
ハーゴン軍の討伐に出たんですって」
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ロ王子「オレの旅立ちを町に広める位なら……
サマルトリア王国に
『ウチの王子がそっちに向かうよ』
って連絡を入れろよ!
こうしてすれ違ってる間に、
どちらか片方が死んだらどうするんだ!」 |
と、父王のあまりの気のまわらなさ過ぎに
またも頭を抱えるローレシアの王子…………
彼の筋肉バカっぷりは父親ゆずりだったのかもしれません
勇者の泉によく参られた
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ロ王子「あれ? サマルトリアの王子は?
勇者の泉に向かったと聞いたんだが……」 |
サマルトリアの王子をお探しか?
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ロ王子「ああ。まだ来てはいないのか?」 |
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泉の老人「残念!!」 |
一足違いであったな。サマルトリアの王子は……
お主の事を探して、
ローレシア王国へ向かったぞよ
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ロ王子「はい!? オレを探すために、
オレの国に向かった!?」 |
ローレシアの王子はまたも頭を抱えた
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ロ王子「またすれ違いかよ!!」 |
それもこれも親父のせいだ!
親父がサマルトリア王国に連絡をしていれば、
こんなわけの分からないすれ違いなどせずに……
というか、オレがローレシアで待っていれば、
向こうから会いに来たじゃないか!!
一人旅ってモンスターと戦うのもキツイ!
道中、サマルトリアの王子が戦死してたらどうするんだ!
ったく……ウチの親父が気を利かせていれば……
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ロ王子「親父ーーーっ!!」 |
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ロ国王「よくぞ無事で戻ってきたな、我が息子よ」 |
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ロ王子「そういう問題じゃねえ!
サマルトリアの王子と
行く先々ですれ違いだ!
こっちに向かったって聞いたぞ!」 |
ああ、さっきサマルトリアの王子が来たのう
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ロ王子「だろ、ちゃんと引き止めて……」 |
そなたがサマルトリアに向かったと教えたら、
「あ〜、じゃあサマルトリアに戻って待ちます」
って、サマルトリアに戻っちゃった (・ω<)
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ロ王子「バカ野郎!! またすれ違い!?
サマルトリアに戻ったんだな?
もう、間違いないな?
コレ以上すれ違いはないよな?」 |
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ロ国王「うん、多分間違いないじゃろ」 |
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ロ王子「……って、親父。
オレがハーゴン討伐に出たって、
町でウワサになってたぞ?」 |
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ロ国王「あー、お前が旅立った後、国中に
『ワシの息子が勇敢にも
ハーゴン討伐の旅に出たぞ。
ワシの息子スゴイじゃろ?』
って思わず宣伝したのでのう。
息子自慢っていうのか?」 |
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ロ王子「それについても言いたい事はあるが……まず、
オレが向かったのをサマルトリア国王に
何で知らせてないんだ?」 |
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ロ国王「あ!!」 |
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ロ王子「あ……じゃねえだろ!!
クソ、また探しに行ってくる!!」 |
悪態をつきながら、
またもサマルトリア王国へ向かうローレシアの王子
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ロ王子「陛下! サマルトリアの王子殿は……」 |
まだ我が息子と会えぬのか?
こちらには戻っておらぬぞ
またも頭を抱えるローレシアの王子
何でこんなすれ違いばかり…………
サマルトリアに戻ったんじゃないのか?
もしかして途中で戦死したのか?
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ロ王子「はあ、しょうがない。
リリザの町で少し休憩してから
また探しに出てみるか」 |
と、両国の中間点、リリザの町に戻ってみたら
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???「あれ? もしかしてあなたは?」 |
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ロ王子「もしかして…………」 |
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???「ボクはサマルトリアの王子ですよ」 |
うん、散々探していたサマルトリアの王子……
リリザの町の宿屋で優雅に、
紅茶とスコーンを堪能していました
コイツ……オレがあれだけ苦労して探していたのに( ゚皿゚)
いやー、探しましたよー!!
お前、宿屋でお茶してるじゃねえか( ゚д゚ )
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ロ王子「確かにオレがローレシアの王子だが……」 |
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サ王子「なかなか見つからないので、
ティータイムを楽しんでいました。
いやー、お茶は気分が落ち着きますよね?
キミもどうですか?」 |
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ロ王子「オレがあれだけ苦労して探し回ったのに、
なんでお前は優雅にお茶してるんだよ!」 |
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サ王子「いや〜、やっぱり旅にも余裕がないと。
広い大陸を東に西に行ったり来たり、
うーん、相手に会えるかどうかの
わくわくドキドキ感も新鮮だよねえ?」 |
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ロ王子「……………………」 |
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サ王子「あれ? どうして拳を握り締めてるの?
ほらほらぁ、肩の力を抜いて」 |
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ロ王子「お前、サマルトリアに戻ったんじゃなかったのか?」 |
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サ王子「あ、ローレシアの国王にはそう言ったんだけど、
ティータイムをしたくなってね。
寄り道する事にしたんだ。
サマルトリアに戻るのは、
まあ、翌週くらいでいいかなーとか?」 |
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ロ王子「お前がそんなだから!
オレとすれ違い続けたんだろうが!!
……もうオレは疲れた……」 |
こうして…………
散々なすれ違いを重ねて、
ようやくローレシアの王子は
サマルトリアの王子を仲間に加えたのでした
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ロ王子「しっかし…………」 |
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サ王子「なんだい?」 |
サマルトリアの王子:初期レベル1
力:4 すばやさ:4 みのまもり:2
ローレシアの王子:現在レベル6
力:20 すばやさ:18 みのまもり:9
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ロ王子「お前……その非力さで、
よくすれ違いの旅を続けられたよな。
1人でモンスターに遭ったら……
即死レベルだろ?
というか、待てー!!!
あれだけ旅をしていて
何でレベルが1なんだよ!」 |
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サ王子「ははは、決まってるじゃないか。
ボクは王子様だよ?」 |
王子といえば「かくれる」は特技!
って、ギルバート王子が言っていたよ。
彼は7歳の幼女が頑張って戦っていても、
戦闘中はずっと「かくれる」を続けていた筋金入りの王子様でね
だから戦闘中は一度も顔を出さないのさ♪
モンスターと遭ったら隠れてたし、
一度も戦ってないもの!!
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ロ王子「戦えよ! 何のために旅に出たんだよ!
少しは自分自身を鍛えろよ!」 |
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サ王子「えー、だって戦ったら
剣とか服とか汚れるじゃないかー。
やっぱり王子たるもの優雅にだよねえ」 |
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ロ王子「お、お前…………
それと、オレだって王子だからな!」 |
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サ王子「ローレは王子というよりは……
あ、そうだ!!
筋肉ゴリラって呼んで良い?」 |
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ロ王子「こらえろ……オレ、こらえろ……
…………とりあえずお前は貧弱すぎ。
ハーゴンと戦うために、
オレが稽古をつけてやる!!
まず剣ぐらい振れるようになれ!」 |
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サ王子「えーっ、ボク剣なんて重くて持てないよ〜」 |
ローレシアの王子は頭を抱えながらも、
ハーゴン打倒のために、
まずはサマルトリアの王子を鍛えに鍛え…………
そうして1ヶ月の時が過ぎた
サマルトリアの王子:レベル5
ちから:7 すばやさ:15 みのまもり:7
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ロ王子「お前、レベル上がっても非力!
何でレベル並んだのに、
オレの1/3の力しかないんだよ!
それでも男か? 勇者の血引いてるのか?」 |
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サ王子「ほら、ローレ。あれだよ」 |
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ロ王子「なんだよ」 |
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サ王子「ボクは魔法も使える知能派♪
キミは力だけの筋肉ダルマ♪
ちゃんと分業出来ているから
これで旅も成り立ってるじゃないか」 |
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ロ王子「聞き捨てならない悪意も聞こえたが、
お前の魔法の威力と、
オレの剣の威力同じじゃねえか!
MP不足で魔法使えなくなったら、
何も出来ないんだから鍛えろよ!」 |
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サ王子「何も出来ないとはヒドイよ!
ボクは器用貧乏って
昔から褒められてきたんだよ!」 |
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ロ王子「…………いや、悪いがそれ、
褒められていないと思うぞ」 |
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サ王子「…………そうなの?」 |
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ロ王子「お前…………性格がのんびりし過ぎだろ」 |
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サ王子「あー、妹とか城の兵士達によく言われるねえ」 |
妹「お兄ちゃん、のんきだから……」
兵士「王子様はボーッとしてるけど、良いお方なんです」
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ロ王子「確かにそう言われてたな」 |
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サ王子「なんでだろうねえ?
しっかり者のつもりなんだけどねえ?」 |
しっかり者が…………
旅に出て仲間を探している最中に、
寄り道の上、ティータイムなんてしてるのか?
と思ったが、口に出しても
相手の心に響かないと思ったので
ローレシアの王子は黙っていることにした
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ロ王子「オレがしっかりしてないと……
ハーゴンに世界が滅ぼされる気がする」 |
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サ王子「何を言ってるの。
キミがしっかりしてなくても、
ボクがしっかりしてるから大丈夫だよ♪」 |
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ロ王子「お前のその自信は……
一体どこからわいて来るんだよ……」 |
またも頭を抱えて深くため息をつくローレシアの王子。
頑張れ。キミ達凸凹コンビの冒険は
まだ始まったばかりだ。
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次回予告
『ムーンブルクの王女は四足歩行』
筋肉ダルマで剣しか脳のないローレシア王子
魔法は中途半端、剣も中途半端のサマルトリア王子
このコンビは滅亡したムーンブルク王国の王女を
探し出す事ができるのでしょうか?
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