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鳴島
「テーブル片付けてきましたぁ」 |
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光一
「はい、お疲れ」 |
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鳴島
「そういえばぁ、髪型とか髪の色ってぇ、
その人の印象を変えますよねぇ」 |
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光一
「何でいきなりそんな話になるかね?」 |
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鳴島
「さっき来たお客さんがぁ、ド金髪だったのでぇ……
印象がその……怖そうな人にしか見えなくてぇ」 |
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光一
「あー、そういうのあるねえ。
中高生の頃だと、金髪って不良のイメージだったなあ。
まあ、ド金髪だとさすがに"普通の人じゃない?"
って思っちゃうけどね」 |
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清香
「紫色の髪だと、
おばちゃんってイメージがありますねえ」 |
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光一
「あー、分かる分かる」 |
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鳴島
「まず見かけないですけどぉ、
ドレッドヘアーとか普通じゃない雰囲気がしますよねぇ」 |
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光一
「まあ、あんまり人がしないヘアスタイルの人って、
思わず色眼鏡て見てしまうよね」 |
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鳴島
「営業マンなんかだと、
さっぱりしたヘアスタイルだったりしますよね」 |
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光一
「営業マンが金髪だったり、
アフロとか特異な髪型だと……ちょっとねえ」 |
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鳴島
「マスターずっと黒髪ですよねぇ」 |
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光一
「たまに髪染めたいと思う時もあるけど、
染めたら周囲から『何かあったの?』って言われそうだな」 |
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清香
「外見って周囲が受ける第一印象ですからね」 |
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光一
「それまでずっと髪を伸ばしていた人が、
いきなり切ると『何があったの?』って思われるよね。
特に女性なんかだと」 |
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鳴島
「別にそういうわけじゃなくてもぉ、
『失恋したの?』って思われますよねぇ」 |
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清香
「勝手なイメージですけどね」 |
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光一
「まあ……私の場合、
他にも髪を染めるのを躊躇する理由があるけど」 |
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鳴島
「髪を染めると痛みますもんね。
マスター、ハゲになるの気にしてますしぃ」 |
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光一
「私はハゲてない!!」 |
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鳴島
「ハゲだなんて言ってませんよぉ。
まだハゲてないですよねぇ、マスター」 |
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光一
「まだって言うな!!
将来的にも私は黒々フサフサです!」 |
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鳴島
「あんまり気にし過ぎると、
かえってハゲますよぉ♪」 |
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光一
「ハゲハゲと人の頭を見ながら
言わないでくれたまえ」 |
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鳴島
「マスターは気にし過ぎですよぉ」 |
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光一
「気にしているわけではない。
周囲が『ハゲハゲ』と言うので、
それを否定しているだけではないかね」 |
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鳴島
「床屋から帰ってきたら、
奥さんからも言われたんですよねぇ♪」 |
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光一
「何を?」 |
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鳴島
「床屋に行ってきたの何で分かったの?
ってマスターが聞いたら、
『髪の毛が減ってるから』って♪」 |
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光一
「あの言い方は無いよね!!
普通散髪に行ってきたら
『あ、髪切ってサッパリしたね』なら分かるよ。
それが『髪が減ったね』って…………
床屋に行ったらハゲるみたいじゃん!」 |
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鳴島
「でもぉ、髪が減ったは大きくは間違えてないのではぁ?
実際に切って来るんだから髪は減るんだし」 |
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光一
「違う! 全然違う!!
短くなったって言うなら分かるよ?
でも、減ったって言われたら……
薄くなったような印象でしょ!!」 |
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清香
「まあ、捉えようによるかもですね」 |
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鳴島
「捉えようと言えばぁ、
私みたいなポニーテールの人はぁ、
なんだか明るくて活発なイメージですよねぇ♪」 |
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光一
「まあ、それはそうだねえ」 |
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清香
「私みたいなツインテールはどうなんでしょうね?」 |
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光一
「まあ…………」 |
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鳴島
「子供っぽい感じだよね♪」 |
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光一
「あー、幼い感じが出るよねえ」 |
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清香
「むっ!!」 |
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光一
「あ、いやいや、そういう一般的な印象がだね!」 |
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鳴島
「そうそう、一般的な印象だよぉ!!」 |
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清香
「お二人はその失言癖と、
子供……まるで子供のように言い訳する癖を
どうにかするべきかもしれませんねえ?」 |