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光一
「綾香君、綾香君」 |
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鳴島
「はい、何ですか?
マスター」 |
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光一
「君ならさ、
男からプレゼント貰うとして、
何を貰うと嬉しい?」 |
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鳴島
「んぅ?
プレゼントですかぁ?
そうですねぇ…………」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「あっ!
もしかしてぇ…………
何か私にくれるんですかぁ?」 |
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光一
「いや、別に。
参考までに聞きたいだけ」 |
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鳴島
「な〜んだ、つまんないのぉ」 |
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光一
「で、何が欲しいかね?」 |
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鳴島
「私だったらそうですね、
今年新作の冬物が欲しいですぅ」 |
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光一
「なるほどねぇ…………」 |
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鳴島
「何でまた、
こんな質問を?」 |
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光一
「ああ、いや…………
私には彼女がいるわけだが」 |
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鳴島
「ですねぇ♪」 |
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光一
「実際問題、
女性って何を貰うと喜ぶかな……
と思ったものでね」 |
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鳴島
「ああ、彼女さんにプレゼントでも?」 |
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光一
「その参考に女の子に聞いた方が
良いかと思ったんだよ」 |
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鳴島
「なるへそなるへそ」 |
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光一
「綾香君の場合は、
冬服か…………
まあ、実用性があるね」 |
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鳴島
「服はあっても困らないので」 |
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光一
「やっぱり欲しいものってさ、
人によって差があるけど、
基本的に
1、具体的なもの
で、なおかつ、
2、自分が今役立てたいと思う。
そういう具体性のある物品だよな」 |
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鳴島
「まぁ…………そうですねぇ。
何が欲しいと聞かれればぁ、
具体的な物品を挙げますねぇ」 |
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光一
「私それでさ、学校で働く都合、
職場に女子高生がたくさんいるから、
ためしに放課後聞いてみたんだよ」 |
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鳴島
「女子高生に、
『プレゼントされるとして
何が喜ぶ?』
ってことですかぁ?」 |
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光一
「そうそう。
そうしたらさ、何て答えたと思う?」 |
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鳴島
「う〜ん…………
女子高生だったらそうですねぇ、
あの年代だと、
何を欲しがるかなあ…………」 |
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光一
「女子高生はこう即答したぞ。
『お金が欲しい!』
って……………………」 |
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鳴島
「ありゃ…………」 |
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光一
「欲しいと言うプレゼントでさ、
その人間の心のバロメーターって
測れるよなあ…………」 |
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鳴島
「まあ、そうですねぇ……
子供とかだったら、
『おもちゃ』とか何とか言うのかなぁ……」 |
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光一
「『お金!』って言う時点で、
既に純粋な心はないわなあ……」 |
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鳴島
「うーん……
プレゼントに何が欲しいって聞かれて、
『お金!』とは…………
そりゃあ、お金は欲しいですけどぉ、
普通は言いませんよねぇ……」 |
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光一
「今時の女子高生は……
なんつーか、アレだね……
もうスレまくってるのなあ?」 |
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鳴島
「まあ、全員がそうではないでしょうけどぉ、
いやぁ……そう答えるのもスゴイ……」 |
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光一
「しかも、答えた女生徒はさ、
授業態度はマジメだし、
私の勤務先の学校で考えたら、
かなり優等生で良い娘なんだよ」 |
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鳴島
「そういや、マスターの勤める高校って
基本的には確か…………」 |
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光一
「学習困難の生徒が多い学校。
1クラス抜かしてね…………
その例外の1クラスの娘だったんだが」 |
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鳴島
「そうだとすると…………
他のクラスの女生徒に聞いたら……」 |
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光一
「何が返事として返ってくるのか……
怖いことこの上ない!
考えたくない!!」 |
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鳴島
「はは…………」 |
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光一
「もう、あれだ。ニーチェ風に言えば、
『女子高生は死んだ!!』」 |
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鳴島
「ま、『女子高生萌え!』
なんて言っていた
過去のマスターを考えると、
随分成長しましたねぇ♪」 |
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光一
「単に、『幻想を打ち砕かれた』だけだが……
それにさあ、
私が高校生の頃はもっとこう……」 |
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鳴島
「まぁ…………
『〜萌え』とかゆう幻想はぁ、
その場で働くとあっさり崩れるものですねぇ」 |
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光一
「あまりそれを言い過ぎると、
我がサイトの要素の半分以上が
崩れ去ってしまうんだが…………」 |
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鳴島
「あ!」 |
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光一
「君だって、
『〜萌え』系統のキャラ立ちではないか。
あまり言い過ぎると…………」 |
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鳴島
「ですねぇ…………
くわばらくわばら」 |