12/4(金)
若いゆえの過ちなのですよぉ♪


























光一

ぶはぁぁぁ!!

い、生きて還れた……のか?

冥界と現世の狭間は超えたのか!?

それともここどこ?
鳴島

おょお?

あれ? マスターだ?
光一

諸悪の根源がここに…………!

ということはここは…………

そうか、『この世』に還ってこれたんだ!
鳴島

おめでとうございますぅ♪
光一

おめでとうございますぅ…………じゃないわぁ!

君の仕業で…………冥界送りにされたわ!!

あー……合わせ鏡マジで怖えぇ…………
鳴島

しぶとい生への執念ですねぇ…………
光一

ちょっと気に食わないからという理由で、

雇用主を冥界送りにするウェイトレスなんて、

新鮮さを通り越してるわ!!!
鳴島

まぁ、還ってこれたんですからぁ

めでたしめでたし♪
光一

さらっと流すなぁぁ!!

一歩間違えたら…………

私はあのまま黄泉の国に閉じ込められていたわ!
鳴島

死ぬ前に黄泉の国を体験してこれたなんて……

なんて貴重な体験なんでしょうかぁ♪
光一

綺麗な話にして流そうとするんじゃない!

……冥界送りによって行方不明なんて……

警察もまさか殺人未遂事件だとは思わないだろうな。

あまりにも非科学的過ぎて…………
鳴島

そうですねぇ♪

万が一マスターが還ってこなかったら

単なる行方不明ですもんねぇ♪
光一

元凶が……元凶が何を言うかね!!

君にあちらの世界の恐ろしさなどわかるまい!!
鳴島

そりゃぁ……黄泉の国なんて行ったこともないですしぃ
光一

黄泉の国から脱出する時などは、

私を追いかけてくる幾千の鬼たちに対して

桃の実を投げつけて撃退しなければ……

今頃私は完全に冥界の住人だったよ…………
鳴島

都合よく桃の実がなっているとはぁ…………
光一

イザナギの命に感謝しないと…………やれやれ
鳴島

チッ…………
光一

今、『チッ……』って言った…………

なんて怖い娘だね、君は!!

ヤンデレだよ、ヤンデレ!!
鳴島

別に私、マスターに対してデレてないですけどぉ
光一

じゃあ、君は単に病んでいる娘だよ。

怖い……なんて怖いんだ…………

人を永遠に冥界送りにする事に失敗したら……

舌打ちだよ、舌打ち!!
鳴島

まあ、若さゆえの過ちってやつですよぉ♪
光一

若さゆえの過ちで、冥界送りに…………

というか、そもそも若くないだろ……20代も半ばになるくせに
鳴島

いっぺん……死んでみる?

というか、もういっぺん……死んでみますかぁ?
光一

何なの、どうしたっていうのこの娘…………

怖い……なんて、怖いの…………
鳴島

人は誰でも若い時は尖がっているんですよぉ
光一

尖がっているの一言で済むかね!?

まるでそれは…………

『ついカッとなって殺してしまった。

今は反省している』

って、それと同じではないかね!?
鳴島

マスターだって尖がっているんでしょう?

もう30代になって尖がっているなんて…………

年寄りが尖がっているなんて聞いたことも……
光一

私は年寄りじゃないわ!!

そもそも29歳だ!!

若いから尖がってるんだよ!!

それにしたって君みたいに人を冥界に送らないけどね!
鳴島

まぁ、生きて還ってこられたんですからぁ、

もう何度もしつこく言うのはやめなさいですよぉ
光一

何度もしつこくって…………
鳴島

しつこい男は嫌われますよぉ…………
光一

しつこいっていうかなんて言うか……

自分のした事を謝罪しようともせず、

逆ギレのように被害者を責め立てる君って…………
鳴島

だからぁ、若い私は尖がっているんですぅ。

攻撃的なんですよぉ、若いから
光一

な、何でも尖がっているって言えば

それで許されると思うなよー!!
鳴島

あんまりしつこいと…………

マスターの寝た後に…………

…………枕元に何か置きますよぉ?
光一

何を置くつもりかね…………
鳴島

……………………

………………何かを
光一

怖い!! 何なのこの娘!!

絶対人を冥界送りできる道具だろ!!
鳴島

さぁ?

とにかく、『何か』を置きますよぉ♪
光一

よく考えてみたら…………

必殺技が欲しいとか言って、

ポニテぶんぶん振り回して首にギプス巻く羽目になったり、

食い逃げして、仕込んでいた撒菱をばらまこうとするあたり、

犯罪を平気でしそうな狂った娘じゃないか!!

人を冥界送りなんて……何とも思ってないだろ!
鳴島

人を狂った娘だなんて…………

失礼ですねぇ?

あ、白髭狂信者さん

私を題材にした4コマありがとうございますぅ!!

こんな偏屈なマスターに虐げられている私に……

見ている人は見てるんですよ、マスター。

私の魅力ってやつを♪
光一

いや……魅力的に描いているのか…………?

自分のおバカさに気が付かず

首を負傷したり、食い逃げに失敗している……

単に頭の哀れな娘を描いただけだと思うのだが……
鳴島

……………………マスター。

安眠グッズっぽいもの欲しくありませんかぁ?
光一

何? 何なの安眠グッズっぽいものって!?
鳴島

さぁ?

何か……安眠グッズっぽい何かですよぉ?
光一

助けて、誰か助けてください!!

このままじゃ、私……私は…………
鳴島

マスター、何をおびえているんですかぁ?
光一

ひいっ…………

また冥界送りにされる!!
鳴島

やだなぁ、マスター♪

冥界送りなんて非現実的な事が…………

あるわけないじゃないですかぁ?
光一

……………………

そう言いながら、後ろ手に何を持っているの?
鳴島

乙女には秘密が一杯あるんですよぉ♪
光一

……………………

お巡りさーん、助けてください!!

この人、この人………………………
鳴島

マスターどうどう。落ち着きましょう♪

向こうでお茶でも飲みながら、

すこーしだけ……お話しませんかぁ?

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