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鳴島
「マスター、後片付け終わりましたよぉー」 |
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光一
「お疲れ様」 |
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清香
「こちらも片付け終わりました」 |
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光一
「うん、お疲れ様」 |
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鳴島
「早い事に、2011年ももう最後の月ですねぇ」 |
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光一
「ホント、もうあっという間だねえ。
年末といえば、清香君は期末テスト終わったの?」 |
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清香
「ついこの間終わりましたよ」 |
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鳴島
「テスト終わると冬休みで、
学生時代は一気に気が抜けたよねぇー」 |
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光一
「あー、君の場合は1年中だったのではないかね?」 |
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鳴島
「なんですってぇー!!」 |
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光一
「学生時代のテストねえ、懐かしいなあ」 |
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鳴島
「もうマスターにとっては、
思い出すのも難しい位に昔ですもんねぇ♪」 |
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光一
「そんなに昔じゃない!!
まだ31歳!! 13年くらい前までは、
私だって期末テストとか受けていたからね!
あ、大学でもあったから10年くらいか」 |
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鳴島
「私なんて、マスターと違って、
女子高校生だったのつい最近ですしぃ♪」 |
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清香
「え!?」 |
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光一
「確かに……このカフェを開設した2003年は、
君……20歳だったからね、そうだったかもだが。
今では君……27……28歳じゃん!!」 |
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鳴島
「マスターより高校時代近い場所にいるもん!」 |
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光一
「大して変わらないだろうが!」 |
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清香
「あのー…………
どちらも既に学生じゃないし、
私からしたら一回り以上年長ですし」 |
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光一
「まあ……現役女子高生から言われるとねえ」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「テスト懐かしいねえ…………
高校生の時は好きだった世界史以外、
ほとんど出来なかったなあ。
数学とか30点取れたかどうかだったねえ」 |
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鳴島
「なーんだ、マスターも言うほど良くないですねぇ♪」 |
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光一
「体育以外エントツかアヒルしかいなかった
君には言われたくないわ!!」 |
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鳴島
「だってぇ、数学とか物理なんて
社会のどこで使うって言うんですかぁ!!
今仕事して生きてるんだから、良いじゃないですかぁ!」 |
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清香
「お姉ちゃんはともかくとして、
マスター、大学院までよく行けましたね」 |
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光一
「1年浪人して、偏差値を30半ばから50後半まで
すっごい頑張ってあげたよ。
あの頑張りが今出来たらなあ……
大学出た後出来てたらなあ……
また違った人生歩んでいるのかねえ」 |
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鳴島
「じゃ、また頑張ったら良いじゃないですかぁ♪」 |
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光一
「そうなんだよねえ。分かってるんだけど……
あの頃の気合いと集中力は……どこに行ったのかねえ」 |
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清香
「んー…………」 |
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光一
「あの頃、将来に結構夢もあったしねえ。
大学に行きたいって思いも強かったし、
原動力がねえ、すごい前向きだったんだよねえ」 |
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鳴島
「枯れてきてる、枯れてきてる……」 |
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光一
「うーん、本当にどうにかせんといかんよねえ。
あ、テストと言えば、
学生時代に受けていただけじゃなくて、
学校で講師やっていた時は作る側もやってたねえ」 |
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鳴島
「懐かしいですねぇ。
マスターが最後に元気だった時代ですかねえ、
2006〜2007年!!」 |
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光一
「まるで今が元気じゃないみたいな……
まあ、精神的にもまいってるしクリニック通ってるし、
確かに治療中だし……元気じゃないか。
あの頃、仕事大変だったけど楽しかったなあ……」 |
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清香
「そういえば、このカフェが賑わっていたのも、
その時期でしたっけ?」 |
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光一
「今から5年前かあ…………そうだねえ」 |
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鳴島
「今の4〜5倍は1日にお客さん来てましたねえ」 |
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光一
「テキストサイト最後の全盛期の頃かねえ。
それはともかく、珍回答も多かったねえ。
高校生が回答してきたテスト内容」 |
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鳴島
「あー…………」 |
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清香
「これはまたスゴイ……珍回答というか……」 |
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光一
「地図の穴抜きに対して国名埋める問題で、
中国のトコをアメリカとか
……まあ、そういうのもあるが」 |
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鳴島
「日本列島がハワイになって、
ハワイ諸島が日本とか…………」 |
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清香
「またすごい珍回答ですねえ」 |
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光一
「まあ、今思い出すと懐かしいねえ。
清香君はともかくとして、
綾香君は自分自身していたでしょ、
テストでの珍回答続出を」 |
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鳴島
「してないもん!!
珍回答なんてしてないもん!!」 |
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清香
「んー、お姉ちゃんはウソはついてないと思いますよ」 |
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鳴島
「さっすが、私の妹♪
だよねー!!」 |
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清香
「だって、そもそも回答すらしてないでしょ?
白紙のままだろうし…………」 |
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鳴島
「あがっ…………!?」 |