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光一
「あー……お金ってどうして増えないのかねえ」 |
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鳴島
「何を急に言いだしますかぁ」 |
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光一
「急にでは無い。
つぶやく事、毎日だよ」 |
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鳴島
「だからお金たまらないんじゃあ……」 |
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光一
「何故!?
こんなにもお金を求めているのに?」 |
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鳴島
「ため息すると幸せが逃げるって言うじゃないですかぁ」 |
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光一
「言うねえ」 |
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鳴島
「お金がたまらな〜い……なんて毎日毎日
つぶやいていたら、お金に逃げられるんじゃあ」 |
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光一
「そういうもんかねえ」 |
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鳴島
「お金が欲しいからってぇ、
犯罪に走らないでくださいねぇ」 |
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光一
「走らないよ!
私を何だと思っているのかね?」 |
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鳴島
「まあ、他にも要因は多々あると思いますけどぉ。
私も『お金欲しい』なんて特に言ってないのに、
お金貯まらないですしねぇ」 |
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清香
「お姉ちゃんの場合、
原因は結構ある気がするんだけど……」 |
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鳴島
「ほぇ?」 |
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清香
「お金って、仕事しないともらえないでしょ」 |
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鳴島
「そっか!!
何で私がお金貯まらないか分かった!」 |
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光一
「ん?」 |
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鳴島
「マスターが私の給料をアップしてくれないから!
貰ってる給料がきっと薄給だからですよぉ!!」 |
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光一
「私のせいかね!?」 |
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鳴島
「だってぇ……私の収入源と言えばぁ、
ここでのウェイトレスくらいのものですしぃ」 |
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光一
「給料がもっと欲しければ、
方法はあると思うんだが…………」 |
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鳴島
「何ですかぁ!?
あるなら教えてくださいよぉ!!」 |
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光一
「もっと仕事してくれ」 |
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鳴島
「えー、
毎日ちゃんと朝から晩まで仕事してますよぉ!」 |
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光一
「いや……時間の問題でなく……
むしろ質の問題なんだが…………」 |
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清香
「仕事中に盗み食いしたり…………
お酒飲んじゃったり…………
お皿とかはよく割るし…………」 |
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光一
「そこを直すだけでも、
十分に給料に反映される気がするんだがねえ」 |
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鳴島
「えー…………
それ以外に何か方法は無いんですかぁ?」 |
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光一
「まあ、普通は仕事の質を改善するのが
良い方法だと思うのだが…………」 |
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鳴島
「そんな月並みな意見ではなくぅ……」 |
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光一
「でもこのご時世、しっかり働いている人でも、
ずっと給料は下がり続けているからねえ」 |
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清香
「この10年で日本のサラリーマンの
平均年収、100万円近く下がってますからねえ」 |
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光一
「これからの時代は給料を沢山貰いたければ、
常識を覆すような何かが必要かもねえ」 |
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鳴島
「ですよねー!!
私が薄給なのだってぇ、
ずっと日本人の平均所得が
下がり続けているからですよねぇ」 |
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光一
「それもあるかもだが、いやいや…………」 |
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清香
「さっき言ったような事、
お姉ちゃんは改善した方が……」 |
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鳴島
「そ、それはともかくぅ!!
私の場合、他に何かないですかねえ?」 |
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光一
「綾香君の給料がアップするような……」 |
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清香
「常識を覆すような解決法…………」 |
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鳴島
「そうそう!!」 |
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光一
「まあ…………」 |
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清香
「あるといえばあるけど……」 |
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光一
「カフェのウェイトレスとしては
普通の方法では無いけど…………」 |
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清香
「月並みな方法かも」 |
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鳴島
「何? どんな方法?」 |
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光一
「今日からサイト本館TOP絵になってるけど、
こういう君宛のイラストを貰っているんだ」 |
『今年のクリスマスは中止らしいですw』
(清水ももこ様)
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光一
「1年通して、こういう格好で仕事をしたら……」 |
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清香
「お客さんも増えて、売上も増えて、
それでお姉ちゃんの給料もアップするんじゃ」 |
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鳴島
「ヤ!!
こんな恥ずかしいのは、ヤ!!
カフェのウェイトレスじゃなくて、
これじゃあ夜のお水さんの仕事でしょうよぉ!」 |
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光一
「いや、だから常識を覆して…………
と言ったではないかね」 |
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清香
「いいじゃない、これで給料増えるなら」 |
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鳴島
「イ〜ヤ〜!!」 |