2/7(月)

しょ、証拠は……


光一

「それじゃあ、綾香君。

厨房の後片付けよろしく。

私は先に部屋に戻るから」
鳴島

「了解しましたー♪」





キー……



パタン





鳴島

「さてと……

厨房を片付ける前に……」





がさごそがさごそ…





鳴島

ありましたぁ♪

マスターがいつも記録している、

綾香による店の損害ノート

これのせいで……」
鳴島

「今まで私のお給料から

一体いくら引かれたことか……」
鳴島

「でもぉ、

これがなくなればぁ、

証拠がないから、

マスターも

お給料を減らすことはできないはず
鳴島

厨房のゴミに紛れて、

一緒に捨ててしまえば……

来月からの私のお給料は、

通常のお給料に戻るはずですぅ♪」
鳴島

うふふふふふふ〜♪

証拠……イ・ン・メ・ツ♪」





キー



パタン





光一

「いやー、

忘れ物してしま……

何をしているんだい、君は?
鳴島

「まま、マスターこそ、

な、何かお忘れ物ですか?

な、なら、

私が持って行きますよぉ!!」
光一

「あれ?

あまり片づけが進んでいないようだが?

…………ちょっと待て。

君、今何か隠しただろ?
鳴島

し、知らない知らない!!
光一

「いいから見せなさい……

って、あれ?

ここのフックには…………

綾香君!!
鳴島

は、はい!!
光一

『損害ノート』を返しなさい!!
鳴島

な、何のことですかぁ?
光一

「とぼけてもダメ。

このフックにかかってないんだもの」
鳴島

「マスターが

部屋に持っていったんじゃないんですかぁ?」
光一

「…………

さっきから

右手を背中に回しているが……

ちょっと見せてもらえないかね?
鳴島

「…………」
光一

「どうしたのかね?」
鳴島

そ、それ以上近づくな!!

……ですぅ」
光一

「む、そのノートは……

やはり……」
鳴島

「それ以上近づいたら、

このノートを

ビリビリに破いちゃいますよぉ!!
光一

「それで、

証拠隠滅のツモリかね?
鳴島

な、なんとでもおっしゃってください!
光一

「ふふ、

今の世の中を甘く見てはいけない」
鳴島

「ふみゅぅ?」
光一

「このCD−RWが見えないかね?」
鳴島

そ、それはぁ!?

ま、まさか……」
光一

その『損害ノート』の中身は、

バックアップを残しているのだよ♪
鳴島

「にゃん!?」
光一

「あきらめて、

おとなしくそのノートを渡したまえ」
鳴島

「むうぅぅぅぅ……」
光一

「ふふふ。

経営者にかなうと思ったのかね?

愚かだな、綾香君」
鳴島

「ううう〜……

それならばぁ……」





カシャァァン





光一

「な、何を考えているのだね?

そ、そんなナイフなど……」
鳴島

死なば諸共ですぅ!!





ドス!!





光一

「ぐぅ…………

こ、この治療費も、

損害ノートに記載されることを……

わ、わ、忘れる……な…よ……」





どさっ





鳴島

「まさか……

バックアップまで取っていたなんてぇ……」
鳴島

「このRWも処分しなくては……」
鳴島

「さあて、

ゴミ捨てに行きますかぁ♪」





キィ……パタン





光一

「ふ…………

RWなどゴミに混ぜて捨てても無駄……

パソコン本体があることを忘れておるね。

…………そしてさらに忘れているね……

救急車を呼ぶことを……ぐふっ……

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