5/7(土)

頑張ってください♪


光一

「……………………」
鳴島

ほらほらぁ、

頑張って下さい!!

牙突使えるんですよねぇ♪
光一

「綾香君。

あのさあ…………」
鳴島

あんなのが、

私の部屋の外にあるなんて……

危ないですから、

さっさと撤去してください!!
光一

「えっとだなあ……」
鳴島

「アレに気づかないで、

部屋の窓を

開けっぱなしにしてたら……

いつの間にか

部屋の中まで入ってきて
光一

「……………………」
鳴島

「幸い、

部屋の窓から、

棒で突付けばとれそうですよ♪
光一

いや…………

待ちたまえ綾香君
鳴島

「なんですかぁ?」
光一

「……………………」



光一

こういうのは、

業者を呼ぶべきではないかね?

いや、絶対に呼ばねばならん
鳴島

だってぇ、

知らない人を、

私の部屋の中はもちろん、

周囲にも近づけたくないですもん
光一

そういう問題ではない!!
鳴島

私にとっては

そういう問題なんですぅ
光一

知ったことか!!

とにかくだ。

業者を呼ぶぞ。

何かと思えば……

危なくてやってられるか!!
鳴島

「まったくもぉー……

マスターは

やっぱり鈍いんですからぁ
光一

「何か言ったかね?」
鳴島

「いいえぇ……

別にぃ」
光一

「じゃあ、業者呼んでくるぞ」
鳴島

「でもぉ、

マスターがやれば

タダですよ♪
光一

別に私の懐は痛まん。

君が払うに決まってるだろ
鳴島

じゃあ、

ますますイヤですよぉ。

マスターがやってください!!
光一

「君は…………」
鳴島

「ちょっとドア開けてみますよぉ」





カチャ……





キィ……





光一

「おい。待て。

人の話を…………」



ブ〜ン!!

鳴島

うにゃあぁぁぁ!!





ドン!!





光一

「って……

うわあぁぁぁぁ!

何をするんだ、綾香君!!





バタン!!





鳴島

マスター!!

ごめんなさいごめんなさい!!

つい。

驚いて押しちゃったんですぅ
光一(ドアの向こう側)

そ、そんなのいいから、

早くドアを開けろぉぉぉ!!





ドンドンドン!!





鳴島

だ、ダメですよぉ!!

開けたら

スズメバチが

こっちにも来ますもん!!
光一(ドアの向こう側)

「いいい、

いいから開けろぉぉぉぉ!!

ひ…………

ひぎゃぁぁぁぁぁ!!

痛い痛い!!

さ、刺すな!!

は、離れろぉぉぉ!!

ドア開けろぉぉぉ!!





ドンドンドン!!





鳴島

ま、マスター!!

牙突で頑張って下さい!!
光一(ドアの向こう側)

何テンパッた事言ってるんだ!

あ、開けてくれぇ……

た、頼むぅぅぅ……

……………………」
鳴島

「あ、あれ?

ま、マスター…………?」
光一(ドアの向こう側)

「……………………」
鳴島

「生きてますかぁ?」





コンコン





鳴島

ふ、ふにゃぁぁぁ!!

呼びかけもノックも反応しない……

ま、まさか…………」

(※教訓)

スズメバチの巣は、発見したら市役所や業者に電話。
 勝手に撤去するのは危ないですぅ。
 大きな犠牲を……払ったですぅぅぅ……

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