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光一
「おはよう」 |
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鳴島
「お、おはようございますぅ!!」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「お、おっはー」 |
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光一
「『おっはー!』はもう古いんじゃないかね?」 |
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鳴島
「あ、あはあは……そうですよねぇ」 |
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光一
「…………何かやったのかね?」 |
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鳴島
「な、何でいきなり疑うんですか!?
少しは私を信じてくださいよぉ!!」 |
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光一
「信じても良いけど、
まずは君、そこからどいてくれないかね?」 |
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鳴島
「な、何故ですかぁ?」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「……………………」 |
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鳴島
「……………………」 |
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光一
「あ、1億円が空を飛んでる!」 |
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鳴島
「え!? どこですかぁ!!」 |
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光一
「……………………」 |
…………( ゚д゚)バラバラ
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光一
「綾香君、コレ、なんだろ?」 |
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鳴島
「なんでしょうねぇ?」 |
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光一
「割ったのかね?」 |
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鳴島
「割ったかもしれないし、割ってないかもしれないですねぇ。
ただ、真実はバケツの中に割れた食器が…………」 |
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光一
「犯人は君ではないかねー!!」 |
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鳴島
「痛い痛い!!
こめかみグリグリは本当に痛いですよぉぉ!」 |
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光一
「おおー、なんたることだ……また店の食器が……」 |
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鳴島
「うぅー……頭がジンジン痛いですよぉ……」 |
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光一
「当然のバツではないかね?
まったく、当然給料から天引きだからね?」 |
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鳴島
「えー!!!!
若気の至りって事で勘弁してくださいよぉ!!」 |
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光一
「何でも若気の至りで済むと思うのかね?」 |
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鳴島
「マスターは若気の至りで済ませようとしましたよねぇ?
結婚を? 結婚は若気の至りですかぁ?」 |
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光一
「ひ、人聞きの悪い事を言うものではないよ!」 |
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清香
「お疲れさまでーす!!」 |
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光一
「お、清香君。お疲れ様。
今日もよろしく」 |
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清香
「はい♪」 |
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鳴島
「さ〜や〜か〜…………」 |
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清香
「うえっ!?
どうしたのお姉ちゃん?」 |
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鳴島
「お姉ちゃんの給料が……また……」 |
…………( ゚д゚)アチャー
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清香
「ご愁傷様だよ、お姉ちゃん。
私にはどうしようもないなー」 |
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鳴島
「うう……妹までが冷たい…………」 |
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光一
「だから君は、いい加減に学習したまえ。
そして反省したまえ」 |
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鳴島
「だってぇ……洗ってたら手が滑ってぇ……」 |
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清香
「まあ、そういう事もあるよね」 |
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鳴島
「清香!! さすがは私の妹だよぉー!!
分かってくれるんだね、お姉ちゃんの事を♪」 |
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清香
「でも、行きすぎたら弁償はしようね?」 |
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鳴島
「ふえっ!?」 |
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清香
「それに若気の至りって歳じゃないでしょ、お姉ちゃん?」 |
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鳴島
「さっきまでの話聞いてたの!?」 |
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清香
「着替えていたら、更衣室まで聞こえてきたけど?」 |
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光一
「そうそう。綾香君。
何でも若気の至りで済むと思ったら、大間違いだよ?」 |
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鳴島
「マスターにだけは言われたくなかったですぅ!!」 |
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清香
「『1億円が飛んでるー!』って……
これで振り返るなんて……
お姉ちゃん、もう戻れないよ」 |
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鳴島
「どこにー!!」 |