|
鳴島
「あっ!!」 |
|
光一
「やあ、綾香君。
おはよ…………」 |
|
鳴島
「おはようございますぅ!!
諸悪の根源@マスター!!」 |
|
光一
「なんだね、
その絶対にマイナス付加価値しかない
変な称号つきの呼びかけは?」 |
|
鳴島
「ふぇ?
マスターの称号じゃないですかぁ?」 |
|
光一
「そんな不名誉な称号を持った記憶は、
まったくないのだけど…………
というか、朝の挨拶から失礼な」 |
|
鳴島
「いえいえ、そんなそんな。
ちゃんとした称号があるのに、
それをつけて呼ばないことの方が、
よっぽど失礼じゃないですかぁ」 |
|
光一
「いや、だからそもそもだ。
私はそんな称号持った記憶もないし、
そもそもその称号もマイナス評価!」 |
|
鳴島
「そうなんですかぁ?
あれぇ?
おかしいなぁ…………」 |
|
光一
「おかしくなどない!
だからそんな称号つけて呼ぶのは、
無茶苦茶失礼でしょう!」 |
|
鳴島
「でもですよぉ、
マスターの今日の日記によるとぉ……」 |
|
光一
「ん?
私の今日の日記がどうしたかね?」 |
|
鳴島
「なんだか授業中に生徒さんにぃ
絡まれているじゃないですかぁ」 |
|
光一
「あー……例のごとく
女生徒Aね」 |
|
鳴島
「その娘さんにぃ、
『Hさんが休んだのは先生のせい』
『Nが休んだのも』……」 |
|
光一
「どう考えても、
ただの言いがかりではないかね」 |
|
鳴島
「でもぉ、
マスターの世界史が楽しみとか、
そもそもマスターに会いたがっている!
なんてのはぁ、
マスターの妄想じゃないかとぉ」 |
|
光一
「そんなことはない!!
きっと私に会いたかったことだろう。
やむを得ず、学校を休んだのだろうなあ」 |
|
鳴島
「またまた自分に都合の良い、
無茶な事を……」 |
|
光一
「何かね?」 |
|
鳴島
「あ、いえいえいえいえいえ!
別に別にぃ!!」 |
|
光一
「で、話を戻してくれたまえ」 |
|
鳴島
「あ、はいはい。
それに最後に生徒Aさんはぁ、
『この世のこと全て先生のせいだ』
って言ったんですよねぇ」 |
|
光一
「あのバカ…………
『この世の事は何でも全て
光一先生が悪いんだよ♪』
なんて言いやがった!!
そんな無茶苦茶なワケあるか!」 |
|
鳴島
「え〜、そうなんですかぁ?」 |
|
光一
「そうに決まっているだろ!
この世の事全てになんて、
私個人が影響を及ぼせるわけがない!」 |
|
鳴島
「なんだつまんないですねぇ……
私はこのことからぁ、
マスターはこの世の全ての
諸悪の根源!!
だと思うことにしましたのにぃ……」 |
|
光一
「どういう展開だね、それは!?
なんで私がそこまで悪人になるのかね!」 |
|
鳴島
「それはノリで♪」 |
|
光一
「ぐわぁぁぁぁ!!
君という娘はぁ!!
またそういうハチャメチャな事を!!」 |
|
鳴島
「まあまあ」 |
|
光一
「このバスト92という、
巨乳という点しか特徴のない、
天然ボケウェイトレスはっ!」 |
|
鳴島
「むっ!!
人を胸しか特徴ないって言いましたねぇ!
天然ボケ呼ばわりしましたねぇ!!」 |
|
光一
「うるさい!!
人を諸悪の根源呼ばわりしおって!
それに比べれば、
まだマシというものだろうが!」 |
|
鳴島
「そんなパワーセクハラしているから、
諸悪の根源扱いされるんですよぉ!」 |
|
光一
「諸悪の根源というまでではないだろうが!
せいぜい君に対してくらいのものだろうが!」 |
|
鳴島
「あれ〜?
そうですかぁ?
彼女さんにはぁ、
『結婚詐欺師』って呼ばれてませんでしたぁ?」 |
|
光一
「おまっ…………
それは私と彼女のお茶目な会話で……
つーか、そんな古傷をえぐるな!!」 |
|
鳴島
「女性に結婚詐欺師呼ばわりされるんですからぁ、
充分にこれは『悪』ですよねぇ?」 |
|
光一
「ぐ…………君はそうやって、
人の重箱の隅を突きおって……」 |
|
鳴島
「マスターの称号なんて、
『諸悪の根源@マスター』
で充分じゃないですかぁ。
お似合いですよぉ」 |
|
光一
「コラッ!!
そういう人の評判を下げる事は止めなさい!」 |