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光一
「うーん……眠い……」 |
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鳴島
「おはようございまー……
って、そんな大口であくびしないでください」 |
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光一
「ふぁぁ……あー、おはよ。
いや、スマンね。眠くて眠くて」 |
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鳴島
「せめて人前であくびするときくらい、
手で隠してくださいよう」 |
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光一
「いや、すまんすまん。
昨夜はロクに眠れなかったので」 |
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鳴島
「それはもったいない。
昨夜は涼しい晩でしたのに」 |
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光一
「そだねえ。
先週なんかは、暑すぎて夜眠れなかった」 |
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鳴島
「私なんかは眠れましたけど……
まあ、かなり蒸し暑かったですよねえ」 |
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光一
「私、暑さは苦手なんだよねえ……
寒いのは着込めば我慢できるけど、
暑さは脱ぐのも限界があるし……」 |
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鳴島
「まぁ……そうですねぇ」 |
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光一
「たとえ脱いでも暑いものは暑い……
裸でも暑くて眠れない。
眠れなくて平均睡眠時間2時間で
仕事とか行ってたよ…………
今年の夏の暑さは本当に異常だ」 |
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鳴島
「マスターの場合は単純に
精神修養がなってないだけですよぉ」 |
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光一
「いや、暑いものは暑いし……
暑くて眠れないものは眠れない。
精神論で言われてもねえ」 |
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鳴島
「私は暑くても寒くても、
全然問題なく眠れますよう」 |
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光一
「ふーん…………
寝る子は育つってやつですか」 |
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鳴島
「はい?」 |
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光一
「それだけ図太く眠れるから、
胸が大きく育ってしまったわけね。
逆に眠りすぎでオツムはオバカに」 |
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鳴島
「胸は関係ないでしょ! 胸は!
というか、オツム弱くありません!」 |
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光一
「高校の成績……アヒルばっかだったくせに」 |
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鳴島
「マスターこそ、
なんだかんだ言いつつ、やっぱり眠れないのは
精神修養がなってないからですよう」 |
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光一
「だから精神論で言われたって……
それに私はねえ
精神修養なら結構したものだ」 |
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鳴島
「ふえ?」 |
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光一
「いや例えばだね…………
このように…………」 |
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鳴島
「んにゃっ!?」 |
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光一
「うんうん。
綾香君は今日もさわり心地のいい
素晴らしいおっぱいだねえ……」 |
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鳴島
「何するんですかッ!!」 |
ゴン!!
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光一
「痛ッてぇぇぇぇ……
何するんだね綾香君!
まあ……頭に立派なタンコブが!?」 |
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鳴島
「こっちのセリフですよう!
人の胸をいきなり鷲掴みに……」 |
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光一
「そこにおっぱいがある。
だから見て触って吸って楽しむ。
ただそれだけのことだ!!」 |
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鳴島
「何さも当然のように言ってますか!
威張って言うことでもありません!!
単なるセクハラですよう!!」 |
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光一
「いやいや、これは男のサガというやつで。
私はおっぱいが大好きなんだから、
いいものを見たら、触らずにはいられない。
逆に触らないのは失礼だと思う!」 |
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鳴島
「これで彼女さんはよく平気ですねえ……」 |
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光一
「よく触ってるけど、
残念なことに小さいままで大きくなりません」 |
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鳴島
「そういうことは聞いていません!
彼女さんも
欲望のまま主に下半身だけで行動している
変な男に引っかかっちゃって」 |
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光一
「そう。これだから精神修養!」 |
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鳴島
「はぁ?」 |
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光一
「日記見てくれれば分かるけど、
私の彼女はガードがかたくてね……
付き合いだして最初の1年間は、
一切エッチさせてくれなかったよ……」 |
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鳴島
「はぁ?」 |
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光一
「しかも、私を部屋にあげた上に、
一緒の部屋で寝ているんだよ?」 |
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鳴島
「うわ……飢えた野獣と一緒に……
彼女さんよく無事でしたねえ」 |
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光一
「目の前のベッドで彼女は寝ているし、
それを私は寝袋1つ与えられて
そのまま床に転がされている……
これが最初の1年目の大半の時期を占めた」 |
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鳴島
「よく手を出さずに我慢できましたねえ。
えらいえらい♪」 |
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光一
「何度要求しても断られて……
最初の1回目をするまでは長い道のりだった」 |
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鳴島
「マスターの辞書にも
我慢って言葉あるんですねえ」 |
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光一
「あれは厳しい精神修養だったよ。
好きで付き合っている人と
同じ部屋で過ごしながら
夜の営み拒否され続けだったからねえ。
男は大体さ、部屋にあげてもらったら
もうOKだと思っているもんだよ?」 |
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鳴島
「まぁ、そうでしょうねぇ」 |
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光一
「どれだけ襲っちゃおうと思ったことか……
後一歩で私は犯罪者になるとこだった……」 |
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鳴島
「はは……それはなんともなんとも」 |
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光一
「今は会うたび毎夜頑張ってるけど、
あの精神修養は男にとっては
並大抵のツラサではなかったよ」 |