鳴島
「マスター」光一
「なんだね？」清香
「お誕生日おめでとうございます！」光一
「おお、ありがとう」鳴島
「これでマスターも３０歳代半ば…………
立派なオジサンの仲間入りですねぇ♪」光一
「だ〜れがオッサンだね！？
そもそも、３０代半ばじゃねえし！」鳴島
「だってぇ、マスターの歳って…………
３０代前半って言うには真ん中寄りですよねぇ？」光一
「世間一般では３０代前半と言います。
そもそも四捨五入して３０歳です！」清香
「３０歳はいくらなんでも厳しいかと…………」鳴島
「マスター、潔くないですよぉ」光一
「私は事実を述べているだけではないかね」鳴島
「２９歳から３０歳になった時も…………
似たような事を言っていましたよねぇ？」清香
「３０歳になる直前…………
『３０代は全てが死んだ世界』
と言われてましたね」鳴島
「そもそも３０歳になる前日、
『自分はまだ２０歳です〜』
とか言ってましたねぇ」清香
「あの時も潔く無かったですね」鳴島
「『栄光の２０代が過ぎてしまった』
とも言ってましたね」光一
「確かにサイトを始めた１０年以上前……
２２歳だった時と比べれば、
体力・気力・精神力の低下は否めないが」鳴島
「あ、それは認めてるんですねぇ」光一
「でも、社会全体からすれば、
３０代なんて若者の部類だろ？」鳴島
「……………………」清香
「……………………」光一
「なんで黙ってるの？」清香
「いや…………その。
そもそもケースバイケースと言いますか」鳴島
「さすがにマスターを『若者』に、
カテゴライズするのは、もうどうかと……」清香
「前回記事にもあるように、
『若年寄』ですしね」光一
「私は全然年寄りじゃないよ！！
２０代の頃と比べた時に、
出来る事がだいぶ減っただけのことだ！」鳴島
「その時点で若者とは…………」光一
「例えば…………３０代の私が、
ブリーフ一丁で冬空の下を走っていたら、
若者扱いどころか、犯罪者扱いだろ？」鳴島
「当たり前じゃないですかぁ！
何言ってるんですかぁ！？」光一
「だって、私が昔いた大学…………
伝統行事にあるんだもん。
『ブリーフ神輿』」清香
「なんですか、それ？」光一
「冬の学園祭……夕方になると、
ブリーフ一丁の男の集団が、
神輿を担いで学園内を走り回ってるの」鳴島
「うわぁ〜…………」光一
「私が学生だった１０年前にもあったけど、
今でもまだやられてるんだよね」清香
「まあ……若くないと出来ないというか」鳴島
「大学生特有のノリじゃないですかねぇ」光一
「あれを出来るのが若さと言うなら、
私は若者ではないのかもしれない」清香
「いや…………
そんな特殊ケースを引き合いに出されなくても」鳴島
「マスターは何度も言うように、そもそも、
『若者カテゴリー』に入ってないですからね？」光一
「なんで！？」鳴島
「なんでって今更…………」清香
「聞く必要がありますか、それ？」
