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光一
「ネーミングはとても大事だと思うんだよねえ」 |
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鳴島
「突然どうしたんですか、マスター?」 |
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光一
「綾香君の名前って、結構一般的でしょ。
恥ずかしさとか無いよね?」 |
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鳴島
「まあ、そうですねえ」 |
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光一
「清香君の名前は…………」 |
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清香
「何で私のトコで言い淀みましたか?」 |
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光一
「いや、初見では
『きよかおる?』『せいか?』って呼ばれない?」 |
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清香
「うっ…………」 |
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光一
「まあ、『清』という文字は、
あんまり一般的に呼ばないけど、
『さや』とも呼ぶので…………
まあ『さやか』という名前も問題ないだろう。
名前も綺麗だし、恥ずかしくないよねえ」 |
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鳴島
「マスターの名前なんて大問題ですもんね」 |
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光一
「この子、急に何を言い出すの!? 笑顔で!?」 |
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鳴島
「だって…………
光一って名前、なんのつもりなんですか?」 |
『KinKi Kids』の光一
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鳴島
「『KinKi Kids』の光一のつもりですかぁ?」 |
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清香
「まあ……マスター、ハンサムではないかと、
ブサイクでもありませんが…………
まあ、しいて言えばハンサムですが」 |
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光一
「何で私の酷評になっているのかね!?」 |
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鳴島
「マスター……きっと初めて会う人には、
『KinKi Kidsの光一に似たハンサム』
という期待を抱かせておいて、実際会ったら、
『あー、残念な人だった』
って、オフ会の度毎に思われているんですよねぇ?」 |
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光一
「え!? そうなの!?」 |
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清香
「マスターの名前……可哀相ですね、
本当にご愁傷様です」 |
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光一
「違う違う! 私の名前は『KinKi Kids』関係ない!
私の名前の由来は…………」 |
『ときめきメモリアル2』メインヒロイン陽ノ下光
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光一
「『ときめきメモリアル2』のメインヒロイン
陽ノ下光だからねっ!!
ああ、今から13年前、光ちゃんと過ごした……
(ゲーム内での)青春……輝いていたなあ」 |
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鳴島
「それはそれで痛いんですけど……」 |
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光一
「ともかく、ネーミングセンスって大事っていうかね」 |
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鳴島
「マスターにはそれを言う資格はあんまり無いかと」 |
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清香
「まあ、ネーミングセンスが大事なのはそうですね」 |
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光一
「で、先日ね……出身大学の研究ゼミの合宿、
嫁さんと一緒に参加してきたのね。
嫁も私も同じ研究室の出身だったから」 |
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鳴島
「久しぶりに先生方と会えてよかったですねぇ」 |
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光一
「もちろんそうだね。
身体の事とか、仕事の先々についても心配してくれてて。
……そういえば、参加している大学3〜4年生ってさ、
もう私と10歳以上離れてるのね…………
私が大学生の時の小学5年生とかなんだよね?」 |
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鳴島
「あー、合宿に参加して
自分自身がオッサンになった
と感じてしまったわけですねぇ」 |
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光一
「私はオッサンじゃない!!」 |
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清香
「それがネーミングセンスの話と
どう絡んでくるんですか?」 |
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光一
「勉強会の休憩中にさ、学生がね、
『最近すごい名前の子たち増えてるんですよ』
って話をしていてさあ…………
『DQNネーム』とか『キラキラネーム』って言うの?」 |
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鳴島
「あー…………
他人に絶対読めない名前の子たちですよねぇ。
『希星』で『きらら』とか…………
『桜空』で『さら』とか…………」 |
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清香
「後はすごい恥ずかしい名前とか……
『星影夢』で『ぽえむ』とか…………
『嘉緒翠』で『かおす』とか…………
昔で言う所の暴走族……珍走団の名前みたいな」 |
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光一
「酷いのだと…………
『愛保』で『らぶほ』とかあるからね」 |
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鳴島
「うぁ…………」 |
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光一
「で、そんな名前なんて仮想のもので、
ネット住民が勝手に言っているだけで、
実際に自分の子につけている親なんてほぼいない、
って思ってたんだよ、先日の合宿まで」 |
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清香
「というと?」 |
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光一
「先日合宿に行った町は、
人口6000人程度の寒村…………
要するに山間部の田舎だったんだが、
宿屋の広報誌を見たんだよ」 |
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鳴島
「で?」 |
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光一
「そうしたら町で生まれた子供たちの名前が載っていて、
『零凰(れお)』『叶夢(かのん)』
なんて名前がある一方で…………
『主水(もんど)』なんて江戸時代に回帰した名前まで」 |
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清香
「うわぁ…………」 |
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光一
「生まれた子供たちの過半数が、
『絶対読めないキラキラネーム』だったから、
もう衝撃でさ……だって、田舎だよ?
世間体とか近所付き合いのある場所だろ?」 |
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鳴島
「確かに…………
『ウチの子供は個性ある名前にしたい!』
って奇抜というか特殊な名前つけるのって、
東京とかの都市部の親に多そうなイメージですよねぇ?」 |
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清香
「田舎だと、そういう名前をつけたら、
親戚とか祖父母に反対されそうですもんね」 |
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光一
「だからもうすごい驚いちゃって……
子供たち、育っていく過程で、
自分の名前って受け入れられるのかな?」 |
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清香
「もうそういう奇抜な名前が、
普通の名前になってきてるのかもですね」 |
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鳴島
「これはネーミングセンスというよりは、
親の根本的な価値観が…………
個性をはき違えているだけな気がしますがぁ」 |
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光一
「まあ、私は子供が生まれたら…………
出来るだけ普通の名前にする事にするよ」 |
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清香
「と、今日は他にもありまして…………」 |
『備え有れば憂いなし』
(白髭狂信者様より)
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光一
「なんと、綾香君へのプレゼント…………
2003年からここまでで…………
ちょうど100点となりました!!」 |
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鳴島
「私の人気の高さをうかがいしれますね〜♪」 |
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光一
「……………………」 |
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清香
「……………………」 |
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鳴島
「な、何、その視線と沈黙は!?」 |
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光一
「と、白髭さん、ありがとうございました♪」 |
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清香
「こんなお姉ちゃんに、
ここまで100点ものプレゼント、
みなさん本当にありがとうございました」 |
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鳴島
「ちょっとぉ! なんで無視するのよぉ!」 |